カナダの軍事調達は麻痺状態、国防関係者が羨む光景がポーランドにある

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カナダメディアは「国防関係者が羨む光景がポーランドのグディニア港にある。そこは韓国から到着したK2とK9が陸揚げされている場所で、この光景を特別なものにしているのは契約締結から4ヶ月後という点だ」と指摘、麻痺状態の軍事調達と揶揄される自国の状況を嘆いている。

カナダはウクライナやロシアから距離の離れているため、世界が変化していることを理解するのが少し難しいのかもしれない

同盟国から即応性の欠如を懸念されるカナダ軍の問題は大まかに「麻痺状態の軍事調達」と「消極的な国防支出」にあり、現地メディアのCBCは「カナダの国防関係者が羨む光景がポーランドのグディニア港にある。そこは韓国から到着したK2とK9が陸揚げされている場所で、この光景を特別なものにしているのは契約締結から4ヶ月後という点だ」と指摘し、この契約はカナダ最大の防衛展示会(CANSEC)でも話題になっているらしい。

カナダの軍事調達は麻痺状態、国防関係者が羨む光景がポーランドにある

出典:Ministerstwo Obrony Narodowej ポーランドに到着したK2

CBCの取材に応じたポーランド上院のトマシュ・グロツキ議長は「ウクライナに提供した装備品を埋め戻す必要性に加え、もしロシアがキーウ政権を倒すことに成功すると『次に何が起こる』か予想できないため大規模な軍備拡張計画を進めている。我々はロシアと地理的に近く長い歴史の中で隣国に支配されたこともあるため、議会は満場一致で遅延なく計画を進めることを決定した。この計画は国防予算をGDP比4.0%まで押し上げることになるだろう」と述べている。

一方で「麻痺状態の軍事調達」と揶揄されるカナダは昨年6月「NATOの前方プレゼンス強化としてラトビアに派遣している部隊規模を2,000人から5,000人に増員する」と発表、これに必要な対戦車ミサイル、カウンタードローンシステム、地上配備型防空システムを緊急取得すると明かしていたが、未だに取得に向けた具体的なスケジュールは出てきておらず、いつラトビア派遣部隊の増員が可能になるのか誰にも分からない。

カナダの軍事調達は麻痺状態、国防関係者が羨む光景がポーランドにある

出典:Italian Army/CC BY 2.5 ラトビア駐留するイタリア軍のアリエテとカナダ軍のLAV VI

この問題についてカナダ人アナリストは「ロシアと国境を接するポーランドは10年後、15年後、20年後の話をしているのではなく、今直ぐ新たな装備が必要だという明確な目標と切迫感を持っているが、カナダは緊急性を認めたプロジェクトでも、元々動きの遅い列の先頭に当該プロジェクトを持ってくるだけで、プロジェクトを迅速に処理して必要な部隊に届けるという特別なプロセスはない」と指摘、グロツキ議長も「カナダはウクライナやロシアから距離の離れているため、世界が変化していることを理解するのが少し難しいのかもしれない」と述べている。

即応性の欠如を助長するもう一つの問題は「消極的な国防支出」で、カナダは1996年以降の国防支出を1.4%以下に抑制、ウクライナ侵攻後も国防支出の増額を明確にしておらず、米国から最近漏洩したレポートは「トルドー首相が非公式に2.0%の基準を達成することはないと伝えてきた」「同盟国はカナダ軍の即応性の低さを懸念している」と記述していたため国内でも問題になっており、カナダ軍の退役将軍も「我々の戦争準備は同盟国から非難を浴びている」と指摘し、NATO加盟国が合意した国防支出の基準を満たすよう訴えた。

カナダの軍事調達は麻痺状態、国防関係者が羨む光景がポーランドにある

出典:Justin Trudeau / CC BY 3.0

ストルテンベルグ事務総長はNATO加盟国が合意した国防支出の基準(2.0%)について「これは上限ではなく下限だ」と主張、これをクリアしているのは7ヶ国(2022年)に過ぎないが、多くの加盟国が段階的な国防支出の引き上げを続々と発表していため、このまま行けば同盟内におけるカナダの立場はどんどん冷ややかなものになるしかない。

結局、カナダ軍の即応性が低いのは官僚主義的な制度と資金源に問題があり、これは政治的に克服可能だが、ポーランドの与党党首は「安全保障に対する投資が財政を圧迫し、他分野の予算削減を強いられたとしても敵に占領されるよりはマシだ」とも言っているので、この覚悟を簡単に真似るだけは難しいだろう。

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※アイキャッチ画像の出典:Gov.pl/CC BY-NC-ND 3.0 PL

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