ゼレンスキー大統領、NATO首脳会議までに結果を出すより人命を優先

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スペインメディアの取材に応じたゼレンスキー大統領は「今月11日に開催されるNATO首脳会議までに戦場で結果を示さなければならないが、1km毎の前進に兵士の命が掛かっている」と述べ、時間と人命を天秤にかけるなら「人間」が最も重要だと強調した。

政治的な都合を優先させて「犠牲者が増えるような戦い方はしない」と言いたいのだろう

スペインメディアの取材に応じたゼレンスキー大統領は「長雨が続いたため反攻作戦に関する幾つかのプロセスが遅れている。今月11日に開催されるNATO首脳会議までに戦場で結果を示さなければならないが、1km毎の前進に兵士の命が掛かっている」と述べ、ウクライナに対する武器支援の継続を欧州諸国に訴えた。

ゼレンスキー大統領、NATO首脳会議までに結果を出すより人命を優先

出典:MilitaryLand.net クピャンスクを解放したウクライナ軍兵士

さらにゼレンスキー大統領は「秋に始めた反撃(恐らくハルキウの反撃のこと)で結果を求められていた。一定のものは残せたが大砲の到着が遅れたため前進できなくなり、立ち止まることを余儀なくされた。大砲がないまま前進するということは多くの人命を失うことを意味する。我々はこの点において非常に慎重で迅速な行動が常に最善だとは限らない。2ヶ月間で目標を達成するなら何千人も死ぬが、3ヶ月間なら死者が減ると言われれば必ず後者を選択する」と述べ、時間と人命を天秤にかけるなら「人間」が最も重要だ強調している。

恐らくウクライナ軍の反攻作戦はもっと早く始まるはずだった=ロシア軍の主力をバフムートに釘付けにしている間(5月中?)に始める予定だった可能性が高く、ゼレンスキー大統領は「7月11日にリトアニアで開催されるNATO首脳会議までに何らかの成果を戦場で示したい」と考えていたが、反攻作戦の開始が遅れたため「7月11日」までに成果を出すには作戦自体の進捗をスピードアップしなければならず、政治的な都合を優先させて「犠牲者が増えるような戦い方はしない」と言いたいのだろう。

ゼレンスキー大統領、NATO首脳会議までに結果を出すより人命を優先

出典:PRESIDENT OF UKRAINE

因みにNATO首脳会議に対する期待についてゼレンスキー大統領は「ウクライナのように実戦経験を積んだ軍隊は欧州大陸に存在せず、NATO規格の兵器がロシア軍相手に有効であると戦場で証明してきた。ウクライナに近い地域には大規模な軍備や軍隊を持たない小さな国が多く、戦争が終われば我々の経験豊富な戦闘旅団が当該国の安全保障のため働く事ができる」と述べ、ウクライナのNATOに加盟することのメリットを上げたが「標準的な加盟以外の選択肢は受け入れない」と付け加えているのが興味深い。

ゼレンスキー大統領は「ロシアとの戦争中にNATO加盟が難しい=今直ぐ加盟すれば第5条の問題でNATOとロシアの全面戦争に発展してしまう」ことを理解しているため、NATOに対して「戦争終結後の加盟確約」を要求しているのだが、この戦争がどのような形で終結するのか見通せていないため「ウクライナのNATO加盟」に慎重な加盟国(米国やドイツなど)もある。

ゼレンスキー大統領、NATO首脳会議までに結果を出すより人命を優先

出典:U.S. Army photo by Charles Rosemond, Training Support Team Orzysz

そのため「ウクライナのNATO加盟は標準的な加盟国に提供する安全保障とは異なる形式で=つまりロシアとの戦争が再発しても第5条の適用外で」という意見もあり、これは絶対に認められないとゼレンスキー大統領は言っているのだ。

慎重な加盟国にしてみれば「現段階で戦争終結後の加盟確約を認めて、もしウクライナとロシアの戦争が再燃する形で停戦すれば核戦争の火種をNATOは抱えることになる」ため、標準的な地位での加盟確約を現段階で与えたくないという考えも十分理解できる。

追記:ゼレンスキー大統領はスペインメディアに「ワグナーはプロの傭兵と刑務所から動員された大砲の餌のカテゴリーに分かれており、これまでにワグナー所属の兵士を2.1万人殺害し8万人を負傷させた」と明かした。

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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE

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