ウクライナがF-16提供でオランダ・デンマークと合意、2025年までに最低でも42機

ウクライナ、オランダ、デンマークがF-16提供で合意、2025年までに最低でも42機提供予定

オランダとデンマークを訪問したウクライナのゼレンスキー大統領は、「F-16提供で合意した」と発表しました。まだ正確な機数は確定していませんが、最低でも2025年までに42機が提供される見込みです。

ウクライナに42機~61機のF-16AMを提供する方向で両国は動いている

オランダを訪問し、ルッテ首相と会談したゼレンスキー大統領は、「ウクライナ人パイロットの訓練完了後に提供されるF-16の数で合意した。提供数については話したくないが、首相は42機という数字を話し合っており、これは航空機の提供に関する共同決定だ。正確な提供数について話すのはもう少し後になるだろう」と発表しました。また、デンマークを訪問し、フレデリクセン首相と会談した後も、「デンマークと19機のF-16提供で合意した」と発表しました。

出典:PRESIDENT OF UKRAINE

ウクライナメディアによると、「デンマークは年内に6機、2024年に8機、2025年に5機提供することを予定している(フレデリクセン首相談)」と報じています。しかし、ウクライナへのF-16提供が「オランダ42機+デンマーク19機=61機」なのか「オランダ23機+デンマーク19機=42機」なのかは明確ではなく、海外メディアでも意見が分かれています。

オランダ空軍は現在、F-16AMを計54機所有しています。その中には「本国に配備されている24機」「運用から外され保管中の18機」「訓練のため米国に配備されている12機」が含まれています。2021年にオランダと米Drakenは米国に配備されているF-16AMの売却(+28機の追加購入に関するオプションを含む)で合意しましたが、機体の状態が思わしくなかったため、合意内容は12機→6機(ベルギーで引き渡し前のオーバーホール中)に削減されました。

出典:PRESIDENT OF UKRAINE

つまり、オランダはまだ買い手が決まっていないF-16AMを46機所有しているため、「単独で42機の提供」という話は実現可能ですが、デンマークはF-16AMの退役を2027年から2025年に変更したばかりなので、「2024年までに提供する14機をどこから持ってくるのか」はまだ分かっていません。ただし、ウクライナ、オランダ、デンマークは2025年までにウクライナに42機~61機のF-16AMを提供する方向で動いていると考えられます。

ウクライナのゼレンスキー大統領によると、ウクライナ人によるグリペンのテストが始まったとのことです。また、中古F-16を巡る争奪戦では、ウクライナがアルゼンチンに譲ってくれるよう訴えています。さらに、米空軍大将によると、派遣されたウクライナ人は飛行経験がほとんどない若者だと述べています。

※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE

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