藤井聡太王位VS佐々木大地七段、戦況ほぼ拮抗のまま本格的な対局へ

昼休み明けの数手が勝敗を分ける可能性も

将棋の藤井聡太王位（竜王、名人、叡王、棋王、王将、棋聖、21）と佐々木大地七段（28）による伊藤園お～いお茶杯王位戦七番勝負の第5局が8月23日、徳島県徳島市の「渭水苑」で行われています。佐々木七段が前日に封じ手を指し掛けたことから始まった2日目は、長い考慮を経て本格的な対局へと進んでいます。現在の戦況はほぼ拮抗しており、昼休み明けの数手が勝敗を分ける可能性があると見られています。今後の展開には大いなる注目が集まっています。

藤井王位VS佐々木七段　注目の第5局2日目

藤井王位は現在3勝1敗で防衛4連覇にあと1勝と迫っています。一方、佐々木七段は前局で待望のシリーズ初勝利を飾りました。この注目の第5局では、佐々木七段が後手を引き受けて横歩取りを選びましたが、藤井王位は通常通りの対応をしながらも挑戦者の研究を警戒し、比較的穏やかな展開となっています。

佐々木七段が前日に2時間4分の長い考慮の末に選んだ封じ手は、1筋への角打ちでした。選択肢が多い局面だったため、藤井王位もすぐには着手せず、1時間3分の長い考慮に時間を費やしました。本格的な戦いに向けて、藤井王位も角打ちで対抗しています。午後からは激しい戦いが予想されており、今後の展開には目が離せません。

2日目の昼休み時点では、両者の戦況に大きな差はありませんでした。中継に出演した中村太地八段（35）は、「定跡からはずれた力の勝負で、一手一手の構想力が問われる難しい将棋になっています」とコメントしました。解説を務める勝又清和七段（54）も、「昼休み明けの数手が勝敗を分ける可能性がある」と述べました。

両者の持ち時間は各8時間です。