ジョンソン英政権誕生で日本経済に打撃も 「合意なき離脱」に現実味

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英新首相のジョンソン氏=23日、ロンドン(ロイター)
英新首相のジョンソン氏=23日、ロンドン(ロイター)

 欧州連合(EU)からの“強硬離脱派”ジョンソン氏の英首相就任が決まり、英国の「合意なき離脱」が現実味を帯びてきた。関税復活による英EU間の貿易停滞などが欧州や世界の経済に悪影響を及ぼす可能性があり、国際通貨基金(IMF)によると、世界の国内総生産(GDP)は0・2%押し下げられる見通しだ。EU向けが輸出総額の1割を占める日本経済も打撃を避けられそうにない。

 「大きな混乱と甚大なマイナスの影響が生じないよう、可能な限り円滑な移行を実現してほしい」。経団連の中西宏明会長は23日、ジョンソン氏が首相に就任する見通しになったことを踏まえこうコメントした。

 また、日本工作機械工業会の飯村幸生会長は23日の記者会見で「欧州も英国のEU離脱などの政治リスクがあり、車の売れ行きが下がっている。予見不可能な状態の中で固(かた)唾(ず)をのんで見守っている状態だ」と述べ、懸念を示した。

 「合意なき離脱」で想定されるのは、EUと英国の間の貿易や物流の停滞だ。関税や通関手続きが生じ、英国からの輸出が減れば、製造業の生産や販売が鈍化し、英国の景気は冷える。EUから英国への輸出も停滞し、欧州経済も下押しされる可能性がある。

 IMFの4月の見通しによると、「合意なき離脱」によって、2021年の英国のGDPは3・5%押し下げられ、EUは0・5%下振れする。欧州への輸出が停滞することなどで、世界全体も下押しされる。

 日本経済への影響も小さくないとみられる。財務省の貿易統計によると、日本の18年のEU向け輸出額は9兆2092億円で、輸出総額81兆4788億円の11・3%を占める。輸出品の上位は自動車、同部品など。対EU輸出が減れば日本の製造業に打撃が出る。

 さらに、英国に進出する日本企業約1千社の戦略にも影響が出る可能性がある。キヤノンの田中稔三副社長兼最高財務責任者は今月24日の会見で、「(英国のEU離脱で)ものの移動や人の移動が、やっかいなことになる。(拠点が)ロンドンにあるのがいいのかほかに移った方がいいのか、考えなければならない」と話した。

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