安倍晋三首相は30日、北方領土元島民の孫やひ孫ら北海道内の中学生7人と官邸で面会し、領土問題解決に意欲を示した。「問題を解決するため、(ロシアとの)平和条約締結交渉の促進に全力を傾けたい」と述べた。
日本とロシアによる北方四島での共同経済活動をめぐり、秋にもパイロット(試行)事業を行うと説明し、「こうしたことを進めながら、領土問題を解決して平和条約を締結することの重要性について、両国民の理解を深めたい」と強調した。
祖母が国後(くなしり)島民だった北海道標津(しべつ)町立標津中3年の大垣太紅海さん(15)は「気軽に行き来できるくらい友好関係が深まれば、解決の新たな糸口になるのではないか。身近な島になるよう頑張ってください」と訴えた。