注文の受けすぎが原因? 老舗弁当店が食中毒で「営業禁止」処分に 専門家「二つの菌が出るのはあり得ない話…防げた事故」

吉田屋の弁当

昔ながらの青森の老舗「吉田屋」で提供された弁当を食べた多くの人々が、腹痛や嘔吐などの症状を訴える食中毒事件が発生しました。

専門家「あり得ない話」食中毒の原因は?

吉田屋の弁当や不調を訴える人々からは、黄色ブドウ球菌とセレウス菌が検出されました。

食品安全教育研究所の河岸宏和氏によると、これらの菌が発見されることは通常ではあり得ないとのことです。

「ブドウ球菌は、髪の毛や鼻の周り、ケガや爪に付着しています。弁当工場では、帽子やマスク、手袋を使用しているため、ブドウ球菌は弁当に入り込むことはありません。通常の工場では入ることはありません」と河岸宏和氏は語ります。

一方、セレウス菌はご飯を炊いた際に残り、制御する必要があります。ご飯を炊いてからすぐに冷やしたり、盛り付けるまでの時間や販売までの時間などが重要です。消費期限内にセレウス菌によってご飯が納豆のように糸を引くこともあり得ない話です。

弁当から発見された2つの菌の特徴

吉田屋は行政処分を受け、公式ウェブサイトで原因について説明しています。

「連休前に注文に対応するために、一部の食材(具体的には米)を県外の委託業者から調達し、その食材を使用して一部の弁当を製造しました。しかしながら、当社が食材を受け入れる際に必要な作業を十分に行わなかったことにより、食材に付着していた菌が増殖し、製造された商品に含まれることになったと考えています。」

河岸宏和氏は「弁当にとってご飯は非常に重要な食材です。食材の調達時には、どこで作られたかの監査や細菌検査、保存検査、消費期限までの検査が必要です。これらの検査が適切に行われていれば、このような事故は起きなかったはずです。私は事故を防げたと考えています」と述べました。

この食中毒事件は全国に広がり、9月21日までに八戸市保健所には21都県で270人の被害が報告されており、今後さらに被害が増える可能性があります。

吉田屋で発生した食中毒問題について、一体何が起こったのでしょうか?

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