米ABCニュースによると、トランプ前米大統領が米軍の核兵器を搭載可能な原子力潜水艦に関する機密情報を、豪の富豪男性に漏洩した疑いが浮上していると報じられました。この男性は豪政府当局者や記者らと情報を共有していた可能性もあるとしています。機密文書の自宅持ち出し事件を捜査している検察当局も、2024年の裁判で男性に証人出廷を求めることを検討しているとのことです。
男性はトランプ氏のリゾートで面会
報道によると、この男性は梱包会社経営者のアンソニー・プラット氏です。トランプ氏は大統領退任後の2021年4月、フロリダ州の自宅兼リゾート「マララーゴ」で、プラット氏と面会しました。
プラット氏は検察当局に対して、トランプ氏が米軍の原子力潜水艦が通常搭載している核弾頭の数や、ロシアの原潜に気づかれずに接近できる距離などの情報を漏洩したと証言しました。また、プラット氏は少なくとも45人の豪政府当局者、経験者、記者にメールや会話で情報を共有したと述べたともいわれています。
情報の正確性は不明
ただし、トランプ氏が伝えた情報の正確性については明確ではありません。プラット氏に機密文書を見せたという証言はないとされています。
「AUKUS」の創設発表後
2021年9月、トランプ氏とプラット氏が面会した後、米国、イギリス、豪州は安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設を発表しました。これにより、豪州は米英の支援を受けて原潜を保有する方針を決定し、将来的には3カ国で共同開発する次世代型原潜の導入も計画されています。