ジャニーズ会見「一定の役割を終えた」…それ以上に誠意の示しようがない(三浦瑠麗)

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旧ジャニーズ事務所による2度に及ぶ記者会見に多くの国民が釘付けになった。そのやり方についてメディアやSNSで賛否が噴出し、3回目の会見を求める声も出た。しかし、三浦瑠麗氏は「二度目の記者会見では最大公約数として求められる基準を満たすような報告と質疑応答がなされたと感じる」と分析。一方で「少なくとも今回の件に関する限りメディア人の一部に見られた傲慢さに共感は覚えられなかった」とも指摘する。会見のポピュリズムや会社の広報戦略について探ってみましょう。

会見とはポピュリズムに訴えるもの

記者会見とは、企業の評判向上や信頼回復、ダメージコントロールのために開催されます。司法の場とは異なり、会見には明確なルールは存在しません。参加することで広報効果を狙った「ポピュリズム」の手法なのです。

会見は、芸能人や企業などが自分を見せるための広報的な行動です。質疑応答を含め、会見の開催は自由です。会社はアピールとともに、難しい質問にどう対応するかで逆境を乗り越えることもできるのです。

時間制限なしでの全ての質問への回答は強力な手法ですが、全ての質問に答えることが真実を明らかにすることと同じではありません。したがって、全ての質問に答えなければならないという意見は、会見に過度な期待を寄せていると言えるでしょう。

旧ジャニーズ事務所が2度も会見を開かざるを得なかったのには理由があります。芸能事務所としてのイメージを守り、故ジャニー氏が残した問題を隠し続けることで、取引先から締め出される可能性があったのです。初回の会見に比べ、二度目の会見では求められる基準を満たす報告と質疑応答が行われたと感じます。一番重要なのは、ファンとのコミュニケーションと、タレント事務所の近代化の意思表明をうまく両立させることでした。ジュリー氏が会見に出なかったことへの批判もありましたが、彼女が出席した場合にはマイナス面が大きかったでしょう。

ジャニーズ会見には様々な意見がありますが、最終的には事務所とファンの関係性を見直すきっかけになったのではないでしょうか。今後のジャニーズ事務所の動向にも注目が集まります。

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