いびきで“睡眠離婚”や避難所ストレス…身近な社会問題にどう向き合うか?

加藤さんの寝室
加藤さんの寝室(提供写真)

いびきに悩む人は少なくありません。米国ではパートナーと別々の部屋で寝る「睡眠離婚」という言葉まで生まれています。いびきは重症化すると、高血圧や心筋梗塞、心不全など命にかかわるリスクを引き起こしかねません。また、自然災害の発生時には、大勢の被災者が駆け込む避難所での問題にもなります。このような「身近な社会問題」であるいびきには、どのように向き合えばよいのでしょうか。いびきに悩む当事者、睡眠障害の専門医、避難所の問題に詳しい専門家に取材しました。

夫のいびきで起きた長女が泣き出す

夜も静まった午前1時過ぎ。夫の大きないびきで、隣で寝ていた生後半年の長女が泣き出しました。加藤麻衣さん(仮名、34)は、慌てて抱っこして長女をあやしました。去年の年末のことです。

関西地方に住む加藤さんは夫(30代)、長男(4)、長女(1)との4人暮らしです。学生時代からの付き合いである夫は、出会った頃からいびきをかいていました。加藤さんは眠りが深い方で、隣で寝ていても全く気になりませんでした。病院での治療を勧めたこともありましたが、夫は「自分の両親もいびきをかいていたから」と言い、受診しませんでした。

特に大変だったのが週末です。長男は幼稚園が休みで、午前7時ごろから起きて元気に遊んでいます。寝返りを打ち始めた長女も目が離せません。しかし、夫は夜に十分な睡眠がとれていないため、午前10時ごろまでいびきをかきながらリビングのソファで寝ています。

加藤さんが夫を起こすと、数時間は子どもを連れ出してくれますが、午後2、3時ごろには「疲れた……」と、再びソファで寝てしまいます。

「日中は起きていてほしい」と夫に言ったことがあります。夫は「そうしたいけれど、昼間が本当にしんどくて……」と疲れた声で答えるだけです。夫が疲れているのはよく分かります。しかし、産後間もない加藤さんも夜間の授乳や日中のワンオペ育児で疲れがピークに達していました。

イメージ写真
[イメージ写真]夜中に子をあやす母親(アフロ)

夫のいびきは家庭内だけでなく、多くの人々の生活にも影響を与えています。睡眠不足やストレスは、私たちの日常生活に深い影響を及ぼします。そのため、いびきに悩む方は専門医に相談し、適切な治療方法を見つけることが重要です。

いびきの問題は一人だけの悩みではありません。家族や周りの人々と協力し、共に解決策を見つけることが大切です。いびきによる睡眠離婚や避難所でのストレスを軽減するために、私たちは日々の生活に工夫を凝らす必要があります。

身近な社会問題であるいびきに真剣に向き合い、良い睡眠環境を整えることが大切です。そのためにも、いびきの対策方法や専門医のアドバイスを積極的に取り入れましょう。

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