世襲制限が新たな論点に「非世襲を排除」「ルパンだって3世まで」 立民は制限主張

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衆院予算委員会で質問する立憲民主党の野田佳彦元首相=22日午前、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)

21日から続いている令和5年度補正予算案に関する衆参両院予算委員会の論戦で、国会議員の世襲制限が新たな論点に浮上しています。22日の衆院予算委で「閣僚のほぼ半分が世襲で、異常な事態」と訴えた立憲民主党の野田佳彦元首相に続き、27日の参院予算委でも同党の牧山弘恵氏が世襲制限を求めました。

牧山氏は「世襲の方が親の蓄積を利用して非世襲で政治を志す者を排除することが、政治の可能性を狭める」と主張しました。立民は、国会議員が政治団体を親族に引き継ぐことを禁止する政治資金規正法改正案を今国会に提出しています。

岸田文雄首相は「自民党でも(候補者の)公募などさまざまな取り組みを通じ、できるだけ幅広い人材確保の努力をしている」と応じました。牧山氏は「努力しているようには全く見えない。現与党(自民党)の世襲率の高さは世界的に見ても特徴的なレベルだと思う」と批判しました。

野田氏は衆院予算委で、世襲制限の実現が「令和の最大の政治改革」と強調しました。岸田首相は祖父、父も衆院議員を務めた「3世議員」であることから、「ジュニア(息子)に委ねる(地盤を引き継ぐ)と4世でしょう。ルパンだって3世までだ」などと自民の世襲体質を皮肉り、話題となりました。

世襲議員の多さは政治の多様性を狭めるとの指摘のほか、「庶民感覚が分からない」といった批判が交流サイト(SNS)で散見されます。立民は世襲制限を主張し、改革姿勢をアピールしたい考えです。

Source link: 日本ニュース24時間