フリー素材と思い込み…市立中の「ほけんだより」でイラスト無断使用、著作権侵害で作者に賠償

イラスト

大分県中津市の市立本耶馬渓中学校が、学校のホームページ(HP)や「ほけんだより」に掲載した柔道のイラスト1点において、著作権侵害があったことが判明しました。このため、大阪府在住の作者に対して25万3000円の損害賠償金を支払うこととなりました。

フリー素材と思われたイラストの使用

市教育委員会によると、このイラストは同校の教諭がインターネットで見つけたもので、フリー素材と思い込んで使用したものです。2016年9月の「ほけんだより」に掲載され、HPでも公開されていました。

この問題は、今年7月に作者の代理人弁護士から同校に使用料の支払いを求める請求書が届いたことで発覚しました。教諭が問題のイラストをフリー素材を謳ったサイトから転載したものの、市教委が利用規約を調査したところ、使用料が発生する旨が明記されていたことが判明しました。

著作権侵害による示談成立

「ほけんだより」はHPで公開されていた期間は3年間で、その後は削除されていました。しかし、サーバーにはデータが残っていたため、作者の使用料相当額として25万3000円の支払いが合意されました。

今回の問題を受けて、市教委は各校に対して、HPなどで転載しているイラストの利用規約を改めてチェックするよう通知しました。

「フリー素材」と思い込んでの無断使用は、著作権侵害につながる重大な問題です。インターネット上には多くのイラストがありますが、その使用には注意が必要です。特に、学校や企業など法人は、著作権に関するルールを守り、正当な利用方法を選ぶことが重要です。

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