首相、自民内裏金疑惑具体策示せず 官房長官就任固辞も

日本ニュース24時間

自民党内の裏金疑惑に関連し、複数の議員が官房長官の就任を固辞しました。

背景

第212臨時国会が55日間の会期を終え、閉会しました。この閉会を受けて、岸田文雄首相(自民党総裁)は安倍派の閣僚4人と副大臣5人を14日に交代させる方針を示し、後任の人選を本格的に進めました。首相は記者会見で信頼回復に向けて「火の玉となって自民党の先頭に立つ」と強調しましたが、具体策については言及しませんでした。

内閣人事の動き

交代する閣僚は、松野博一官房長官、西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農相の4人で、松野氏の後任には林芳正前外相を充てる方針が固まっています。林氏は参院での当選経験が5回あり、衆院でも当選経験が1回あります。岸田派では会長に次ぐポストの座長を務めています。一方、首相は官房長官ポストを無派閥や茂木派の複数の議員に打診しましたが、岸田内閣の先行き不透明感を背景に固辞されたため、派内から起用せざるを得なくなりました。

党役員人事の動き

党役員人事も年内に実施され、萩生田光一政調会長、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長など、安倍派の党役員を交代させる方針です。萩生田氏の後任には田村憲久政調会長代行を起用する案が浮上しています。また、高木氏の後任には浜田靖一前防衛相を充てる方針です。交代時期については、2024年度当初予算案を閣議決定する22日前後が検討されています。萩生田氏は交代に先立ち、14日にも辞表を提出する方針です。

自民内裏金疑惑と首相の発言

首相は記者会見で、自民党内の裏金疑惑に関して「政治の信頼回復に向けて自民党の体質を一新すべく、先頭に立って戦っていく」と語りましたが、具体的な対策について問われると「党所属議員と膝詰めの議論を集中的に進める」と述べるにとどめました。また、次期自民党総裁選に再選を目指して立候補するかについては「今はそうした先のことを考える余裕はない」と述べました。

まとめ

自民党内の裏金疑惑に関連し、首相が具体策を示さずに発言しました。内閣人事や党役員人事の動きも進行中であり、今後の展開が注目されます。

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