東京タワーの高さを走る新幹線から飛び降りる?恐怖のパラシュート降下◆陸自「第1空挺団」

自衛隊の部隊である「第1空挺団」は、東京タワーの高さを走る新幹線から飛び降りる作業と例えられる命懸けのパラシュート降下任務を担当しています。陸自でも精鋭を集めたこの部隊は、高度300メートルから迷いなくダイブする様子をリポートします。

降下訓練の様子

2023年11月に鹿児島県の徳之島で実施された降下訓練は、「自衛隊統合演習」の一環です。この訓練では、敵に占拠された離島を奪還するため、海から上陸する陸自水陸機動団と連携して島に降下するという想定があります。

訓練では徳之島の海岸が上陸地点となり、降下ポイントは海岸近くのサトウキビ畑に設定されました。実際の任務に近い形で訓練を行うため、民間地での訓練は貴重な経験となります。ただし、訓練期間中に発生した低気圧の影響で、悪天候に見舞われたため、降下は2日間順延となりました。

降下の準備と様子

降下訓練当日、埼玉県入間市の空自入間基地で隊員約50人が荷物の最終チェックを行いました。リュックには装備品や水、食料などが詰められており、その重さは40~50キロにもなります。隊員らによると、荷物はさらに重くなることもあり、60キロを超える場合もあるそうです。

隊員は顔にドーラン(迷彩クリーム)を塗ります。これは敵に発見されないようにするための迷彩装備であり、顔の凹凸を消すためのテクニックです。また、自衛隊の標準色であるOD色と、カーキ、茶の3色で顔を塗り分けています。

降下の緊張感と変更された形式

降下訓練中、隊員たちは緊張感を抱えながらもリラックスしているように見えます。降下は命懸けの作業であり、隊員の中には遺書を書いたり、神棚に手を合わせたりすることもあるそうです。

訓練の移動途中には輸送機の操縦訓練が行われました。機体は旋回しながら急上昇と急降下を繰り返し、かなりのG(重力加速度)を感じることがあります。

降下の準備と実施

降下開始の条件として、風速が5メートル以下であることが求められます。しかし、訓練当日の天候は風速6メートルでした。準備開始の合図が出され、隊員はパラシュートを装着します。メインのパラシュートと予備傘の重さは約15キロであり、リュックは両脚の間にぶら下げられます。

予定よりも早く降下開始の合図が出され、隊員たちは飛び降りる準備を始めます。最初は全員が一斉に降下する予定でしたが、それが変更され、左右各3人ずつが飛び降りる「分散降下」となりました。この変更により、敷地外に流されるリスクを軽減することができます。

今回の降下訓練の詳細な様子と写真は、以下のリンクからご覧いただけます。

日本ニュース24時間

いかがでしたか?「第1空挺団」の勇敢な隊員たちの任務について、興味深いリポートをお届けしました。これからも日本ニュース24時間では、独自の視点でお届けする情報を提供していきます。