お酒を飲むと口がくさい理由 翌日に残さない方法

クリスマスや忘年会、新年会など、飲酒の機会が増えるこの時期。翌日になると周りから「お酒くさい」という辛い視線を受けることがありますよね。では、なぜお酒を飲むと口がくさいのでしょうか。また、お酒を楽しみながら口臭を抑える方法はあるのでしょうか。

「スメハラ」該当者かも? 飲酒の機会増えるこの時期、ニオイ対策は

マスクをしない生活に戻り、周りのニオイに敏感になっている人も多いのではないでしょうか。最近では「スメルハラスメント(スメハラ)」という言葉もあり、体臭や口臭が原因で周りの人がストレスを感じることがあるようです。

筆者も電車の中で仕事終わりにお酒を飲んだ人に出くわしたことがあります。大声で話しているだけならまだしも、近くにいるとお酒のニオイが漂ってきて、気分のいいものではありません。逆に、自分自身も飲み会の後に自覚がないまま、周りに悪臭を撒き散らしてしまうこともあるのです。

年末年始は友人や親戚、職場の同僚とお酒を楽しむ予定の人も多いでしょう。ここ数年はコロナ禍の影響で企業も自粛ムードでしたが、今年は忘年会・新年会を実施する企業が過半数(55.9%)にも達しています(※1)。

では、お酒を楽しみながらも、口臭対策はできるのでしょうか?日本口臭学会の理事で口臭専門の小川先生に聞いてみました。

口臭の正体は「ガス」 ニオイの原因はお酒だけではなく…

ーーお酒を飲むとなぜ口臭がくさくなるのですか?

日本歯科大学付属病院総合診療科の小川智久准教授が教えてくれました。

「その原因はアセトアルデヒドという物質です。アルコールを体内で分解するとアセトアルデヒドが生成されます。それが体内を巡り、肺から放出されると『ガス』となり、口臭として現れるのです」

ーーガスなのですか!?それを聞くとますますくさいと感じますね…

「まさに体内で一生懸命アルコールを分解した結果のガスです。ですから、翌日まで口がくさい状態が続くのは、前日に飲んだお酒がまだ代謝しきれておらず、体内で分解が進行しているからなのです。要するに、二日酔いですね」

ガスのせいで口臭が発生することがわかりました。では、どうすれば口臭を抑えることができるでしょうか。小川先生が教えてくれた方法について次のセクションで詳しく紹介します。

口臭対策方法

  1. 換気を心がける:飲酒中や飲んだ後は、室内をしっかり換気しましょう。新鮮な空気を取り入れることで、口の臭いが軽減されます。

  2. お口のケアをする:歯磨きやうがいはもちろん、舌の裏側や歯と歯の間の汚れもしっかりと取り除きましょう。定期的な歯医者の受診も忘れずに。

  3. 飲酒前に食事をする:お酒を飲む前に食事をすると、胃の中でアルコールの吸収が緩やかになります。これにより、アルコールの分解がスムーズに行われ、口臭の発生を抑えることができます。

  4. しっかり水分補給をする:アルコールは脱水症状を引き起こすため、お酒を飲んだ後はこまめに水分補給しましょう。水分を摂取することで口の中が乾燥せず、口臭の原因を軽減することができます。

以上が口臭対策の基本的な方法です。お酒を楽しむことと口臭対策を両立させるために、日常生活に取り入れてみてください。

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