東北の秋の気配が漂う2022年9月、私は宮城県を訪れました。
私の目的は、シングルマザーであり4人の子供を育てる須田睦子さん（当時34歳）に会うことでした。
睦子さんは小柄でありながら、玄関先で私を心温まる笑顔で出迎えてくれました。
彼女の腕の中には、まだ1年も経っていない愛娘がいました。
彼女の名前は「すみれ」ですが、残念ながら、父親でありこの誕生をとても楽しみにしていた人はこの世にはいませんでした。
リビングには、優しく微笑む須田正太郎さんの遺影が祭壇に飾られていました。享年36歳です。
遺影は、夫が家族の絆を感じることができるように睦子さんが配置しました。
子供たちは、毎日パパの遺影に手を合わせ、微笑みかける彼に会いに行く習慣ができました。
そして、睦子さんの日課は、子供たちが寝静まった後、夫の遺影にその日の報告をすることです。ただし、彼女はいつも涙を流してしまうと教えてくれました。
ワクチン接種の決断
2021年10月、正太郎さんは2回目のワクチン接種後に異変を感じました。
彼はファイザー製のワクチンを受けました。
ワクチンを受けるかどうか迷った末、妊娠中の妻と未来の娘のために接種することを決めました。
それはまさに、「父親」として胎児へのコロナ感染の影響を考慮した決断でした。
接種直後、彼は発熱、腕の痛み、関節痛の副反応を感じました。
2日後には胸の痛みも加わり、「苦しい」と睦子さんに訴えました。
その後、39度の高熱が出ましたが、医師の指示に従って解熱剤を服用すると、翌日には熱は下がりました。
その夜、彼は冗談めかして「いやー、死ぬところだった」と言って食事をしました。
その食欲を見て、睦子さんは少し安心しました。
しかし、賑やかだった日常は戻らず、翌朝、正太郎さんの体は冷たくなっていました。
「パパが起きない」
最初に気づいたのは、隣で寝ていた小学4年生の息子でした。
彼は「何回起こしてもパパが起きないよ」とママに伝えました。
妊娠中だった彼女は、別の部屋で眠っていた夫を心配して急いで確認しました。
ベッドに横たわっていた彼の顔は、明らかな変色が見られました。
以下は正太郎さんの体調の記録です：
- 2021年10月4日：ワクチン接種（2回目）、腕の痛み、関節痛
- 2021年10月5日：37度から39度の発熱、胸の痛みと息苦しさ
- 2021年10月6日：解熱剤を服用して熱は少し下がる
- 2021年10月7日：死亡確認
まとめ
須田睦子さんは今もなお、「なぜ夫が死んだのか」という疑問を抱えながら戦い続けています。
彼女の訴えを尊重し、この悲劇をきちんと調査し解明してほしいと願います。
結末についてはまだわかりませんが、夫の死因をはっきりさせることは、睦子さんとその子供たちの未来にとって非常に重要です。
彼女の勇気と決断力に感銘を受けつつ、私たちも彼女の旅を支えるべきです。
