「ブラック藤井」化?藤井聡太竜王・名人、師匠の著書を「塩対応」

藤井聡太竜王・名人

信頼する師匠からのエピソードに、藤井聡太竜王・名人の率直な発言が注目を浴びています。将棋界のスーパースターである藤井聡太竜王・名人がABEMAの特別番組に出演し、師匠である杉本昌隆八段の著書に関するエピソードを明かしました。少年時代に振り飛車に関する本をもらったものの、「全然指さないので、この本はいらないと思った」という意外な“塩対応”に、周囲の笑いを引き出しました。

師匠の著書に対するブラックな反応

藤井竜王・名人は2023年に史上初の八冠独占など、将棋界の話題の中心になっています。彼の師匠である杉本八段もまた、テレビ出演や講演会などで多忙な日々を送っています。また、藤井竜王・名人に関する著書も出版され、藤井ブームを反映して大きな売れ行きを見せています。「藤井八冠絡みの本を2冊出しまして、そのうちの1つ『師匠はつらいよ』は4万3000部くらい、第5版までいきました。『藤井聡太は、こう考える』は、八冠達成するまではランキング外みたいな感じだったのが、八冠達成した翌日から急に売れ行きが上がって、びっくりするぐらい急上昇した」と、藤井特需を受けている様子です。「軒並み私が出した藤井八冠関連の本はランキングが上がっていて、本当に藤井八冠のおかげの経済効果。ちなみに自分がそれまで出した将棋の定跡書は全然変わっていない」と、将棋に関する本の売れ筋に変化がないことに苦笑いを浮かべました。

少年時代の「ブラック藤井」とは?

師匠である杉本八段は藤井聡太竜王・名人が奨励会三段の頃、地元愛知で行われた王位戦七番勝負、羽生善治王位と木村一基八段の一局を観戦に訪れました。対局は木村八段が優勢となり、勝利を収めるためにはどうすればいいかという局面でした。その時、中学生の先輩が「1回守っておけば楽に勝てる」と話したところ、藤井少年は「そんなことを言っているから君はダメなんだよ」と否定しました。そして、杉本八段も実は同じことを考えていたことを明かしました。「あそこで斬り合いを考える性格だからこそ、今の藤井八冠があるのかなと思います」と、藤井少年の攻撃的な姿勢が彼の天才性を引き出したのだと話しました。

「この本はいらない」という素直なコメント

杉本八段が語るエピソードについて、藤井竜王・名人はニコニコしながら聞いていました。杉本八段の著書については「そんなに売れていないと嘆いておられましたけど、昔からよく定跡の本を書かれていて、特に『相振りレボリューション』というシリーズになっている」と説明しました。さらに「私も子どもの頃に何か大会の賞品としてその本をもらったことがある」と思い出しました。しかし、藤井竜王・名人は少年時代から居飛車党で「当時から全然振り飛車を指したことがない」と苦笑いしました。「まして相振り(飛車)というのはまず(指すことが)ない戦型なので『この本はいらないな』と当時思っていました」と率直に語り、スタッフからも笑いが起きました。ただし、振り飛車党のアマチュアプレイヤーも多いため、「定跡書も本のクオリティとしては間違いないものですので、ぜひ皆様お買い求めいただければと思います」と、フォローしました。

「ブラック藤井」の真相は?

現在でも藤井聡太竜王・名人の鋭い物言いから「ブラック藤井」と言われることもありますが、彼自身は少年時代のエピソードについては「全然ブラックではありません(笑)。決して別に黒いわけではなくて、率直に言っているというだけです。師匠が話していたエピソードは私は全く覚えていないので、若気の至りということでお許しください」と微笑んでいました。

ソースリンク: 日本ニュース24時間