海保機長、衝突事故の前日に中国公船警戒で7時間飛行…運輸安全委は当時の健康状態確認へ

東京・羽田空港で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、海上保安庁の男性機長(39)が事故前日に別の機体で沖ノ鳥島(東京都)周辺との間を約7時間飛行し、中国公船に対応していたことが判明しました。運輸安全委員会は、事故当時の機長の健康状態なども調査します。

事故前の機長の動き

海上保安庁関係者によると、沖ノ鳥島周辺海域で中国海洋調査船が活動中という情報があり、男性機長は事故前日の午前10時頃に警戒監視に向かいました。現地で中国船に対応を続け、能登半島地震発生から間もない午後5時頃に羽田空港に戻ったとのことです。

男性機長は翌日には地震の被災地に支援物資を運ぶために勤務しました。しかし、午後5時47分頃に滑走路上で停止中の海上保安庁の機体が着陸してきた日本航空機と衝突する事故が発生しました。男性機長は自力で機体から脱出しましたが、重傷を負って病院で治療を受けています。

関係者によると、この海上保安庁の機体は地震の被災地への支援任務には2度往復しており、男性機長が支援任務に就くのは今回が初めてでした。

海上保安庁によると、男性機長の総飛行時間は3641時間1分で、機長としての経験は4年11か月です。羽田航空基地には2019年4月から所属しており、2日連続での飛行勤務は珍しくありませんでした。海上保安庁の幹部は「直前の勤務状況は過酷ではなく、機長の心身に問題はなかった」と話しています。

この記事の出典元リンク: 日本ニュース24時間