【主張】竹島の軍事演習 対韓制裁を検討すべきだ


 韓国が、不法占拠している竹島(島根県隠岐の島町)とその周辺で、昨年のおよそ倍の規模となる軍事演習を行った。

 竹島は日本固有の領土だ。侵略した韓国には竹島に居座る権利など全くない。そのうえ軍事演習までするとは到底容認できない。一日も早く竹島から出て行くべきだ。

 演習は、韓国の陸海空軍と海洋警察が行った。艦艇約10隻、戦闘機など航空機10機が参加し、海軍のイージス艦や陸軍の特殊部隊を初めて投入した。名称は「独島(竹島の韓国名)防衛訓練」から、韓国が呼称変更を求めている日本海の韓国名を冠した「東海領土守護訓練」に変更した。

 実施は、韓国の文在寅政権が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めてから3日後だ。韓国大統領府報道官は「日本だけを考えて決めたわけではない」と語ったが、対日挑発の意図は明らかである。

 日本政府は韓国政府に対して事前に中止を求め、演習が始まってからはすぐに抗議した。だが、韓国側は意に介していない。

 韓国の政府と軍が、自国と地域の安全保障に逆行する態度ばかりとっていることは極めて危うい。韓国にとって軍事的な脅威は北朝鮮ではないのか。北朝鮮は核・ミサイル戦力を放棄せず、韓国に主なねらいをつけた新型の短距離弾道ミサイルや多連装ロケット砲の発射を繰り返している。その回数は7月25日から数えて7度にも及んでいる。

 日米韓の安全保障協力が必要であるのに、日韓をつなぐGSOMIAの破棄を決め、竹島演習で日本を挑発する。責任ある国家のふるまいではない。

 先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)の席上、トランプ米大統領は「韓国の態度はひどい。賢くない。彼らは金正恩(朝鮮労働党委員長)になめられている」と語った。文政権の一連の愚かな行動は、日韓関係にとどまらず、米韓関係にも亀裂を生んでいる。文大統領は頭を冷やし、自国と地域の平和を守るため、日米両国との協力に転ずるべきだ。

 日本政府は、韓国がレーダー照射をしても、GSOMIAを破棄しても、竹島で軍事演習をしても抗議するばかりだ。「仏の顔も三度まで」という。韓国の異常な行動にはペナルティーが必要だ。制裁を検討すべきではないか。



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