【ビアリッツ(フランス南西部)=小川真由美】安倍晋三首相は26日午後(日本時間27日未明)、訪問先のフランス南西部ビアリッツで記者会見し、北朝鮮による日本人拉致問題解決に関し、先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)で「全ての首脳たちから理解と支持を得た」と述べた。
その上で首相は「核、ミサイルそして何よりも重要な拉致問題の解決に向けて私自身、条件をつけずに、金正恩朝鮮労働党委員長と直接向き合っていく。冷静な分析の上に立って、あらゆるチャンスを逃すことなく果敢に行動していく」と強調した。
首相はG7首脳と「安全保障と世界情勢をめぐってじっくりと話し合うことができた」と述べた。「米朝プロセスを支持し、朝鮮半島の非核化に向けて取り組んでいくことで一致した」とも語った。
韓国政府の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)破棄やいわゆる徴用工問題などの日韓間の懸案に関しては「国と国との信頼関係が損なわれる状況、対応が続いている。国と国との約束を守るよう求めていきたい」と述べた。
首相はまた、9月に内閣改造と自民党役員人事を実施すると明言。若手の登用に関連して「新たな人材に突破力を発揮してもらう」とし、「安定と挑戦の強力な布陣を敷いていく」と語った。