衆院選目前、自民党が危機感募らせる – 重重点区にテコ入れ、野党批判も激化

衆議院選挙が目前に迫る中、自民党は厳しい選挙情勢に危機感を募らせています。報道各社の情勢調査では、自公で過半数を割り込む可能性も囁かれており、自民党は組織を挙げて選挙戦に臨んでいます。

重点区を絞り込み、テコ入れを強化

自民党は21日夜、党本部で幹部会議を開き、小選挙区の「重点区」を選定しました。関係者によると、20都道府県の40選挙区と、大阪府の全選挙区が重点区に指定されたとのことです。今後、党幹部がこれらの地域に集中的に応援に入るなど、テコ入れを強化する方針です。

石破首相、陣営に「死にもの狂いで」とハッパ

石破首相は21日付で陣営に出した緊急通達の中で、「死にもの狂いで全国を駆け回る」と述べ、選挙戦への強い危機感を示しました。

野党批判を強める自民党

厳しい選挙情勢を受け、自民党は演説の内容も野党批判に偏重する傾向が見られます。石破首相は22日、愛知県豊田市での演説で「悪夢のような民主党政権」と過去を振り返り、野党への批判を展開しました。さらに、同県小牧市で行った街頭演説では「あんな人たちにこの国を任せるわけにはいかない」と、さらにボルテージを上げました。

「悪夢のような民主党政権」というフレーズは、かつて安倍晋三元首相が多用したことで知られており、今回の選挙戦でも自民党が同様のレトリックを用いて、有権者の不安を煽っている様子が伺えます。

選挙後の連立構想も視野に?

自民党内では、早くも選挙後の連立構想を見据えた発言も出ています。森山幹事長は20日のNHK番組で、自公連立の枠組みを広げる可能性について問われ、「協議は前向きにしていくべきだ」と否定しませんでした。

野党側は「政治とカネ」問題などを追及

一方、野党側は自民党の「政治とカネ」問題などを追及し、攻勢を強めています。立憲民主党の野田代表は22日、接戦区を中心に遊説を行い、「相手側も相当な危機感を持っている。これからが勝負だ」と述べ、支持を呼びかけました。国民民主党の玉木代表は、衆院選後に自公連立政権に加わる可能性を問われ、「ありません」と明確に否定しました。

衆院選目前、自民党が危機感募らせる - 重重点区にテコ入れ、野党批判も激化

衆議院選挙が迫る中、与野党による激しい攻防が続いています。今後の選挙情勢の行方から目が離せません。