無所属出馬の上杉謙太郎氏、比例名簿登載辞退の舞台裏と小泉進次郎氏の言葉

2024年10月27日投開票の衆議院選挙は、自民党にとって厳しい結果となりました。そんな中、福島3区では、当初無所属での立候補を表明していた菅家一郎氏が最終的に出馬を断念。代わりに、比例名簿非登載となった上杉謙太郎氏が無所属として出馬することになりました。一体、選挙戦の裏側では何が起きていたのでしょうか。

党の都合で比例に回った過去

上杉氏は、元々福島3区選出の議員でしたが、選挙区調整により比例東北ブロックに回ることになりました。その際、次回の衆院選では比例名簿の上位で優遇する、という約束があったといいます。

小泉選対委員長との面会と「前向きな返事」

10月3日、上杉氏は小泉進次郎選挙対策委員長と面会。「比例名簿への登載をよろしくお願いします」と伝えたところ、「分かった」と前向きな返事があったそうです。

裏金問題と揺れる思い

しかし、その後、自民党内で「裏金問題」が浮上し、上杉氏の心境にも変化が訪れます。自身だけが優遇されることに疑問を感じ始め、比例名簿への登載を辞退しようと思い始めたのです。

小泉氏からの電話と決断

そんな中、10月10日に小泉氏から電話がありました。上杉氏は「今回は比例名簿への登載は辞退します」と伝えます。すると、小泉氏からは「必ずまたバッジを着けられるよう責任をもって何とかする」という言葉があったといいます。

菅家氏の選対会議と無所属出馬の決意

一度は出馬を断念した上杉氏でしたが、10月12日に開かれた菅家氏の選対会議で事態は急展開します。県連幹事長や県議たちから「上杉氏でいこう」という声が上がり、無所属での出馬を決意することになったのです。

小泉氏、森山氏からの激励

その後、上杉氏は小泉氏、森山裕幹事長と電話で話し、無所属での出馬を報告。二人からは「無所属での出馬になるが、それでもぜひ頑張ってください」と激励の言葉を受けたといいます。

上杉謙太郎氏上杉謙太郎氏

選挙結果と今後の展望

今回の衆院選で、上杉氏は無所属で戦い抜きましたが、議席獲得はなりませんでした。しかし、比例名簿登載辞退の舞台裏と小泉氏とのやり取りからは、政治家としての信念と、それを支える人々の存在が垣間見えます。今後の上杉氏の政治活動に注目が集まります。