「さらば筑波洋!」スカイライダー最終回、8人ライダーの運命は?

1979年から放送された特撮番組「仮面ライダー(スカイライダー)」は、放映中に大きな路線変更が行われたことで知られています。当初は初代仮面ライダーを彷彿とさせるハードな路線でしたが、視聴率が低迷したため、1クール後には歴代ライダーの客演など、大幅なテコ入れが行われました。

低迷する視聴率、そしてテコ入れへ

スカイライダーは、飛行能力「セイリングジャンプ」を駆使して戦うライダーとして、大きな期待を背負って登場しました。しかし、その能力を活かしきれていない印象や、ストーリー展開が地味だったことも影響し、視聴率は伸び悩んでしまいます。

そこで、製作陣は大きな決断を下します。主人公・筑波洋を取り巻くレギュラー陣の交代、そして仮面ライダーのデザイン変更など、様々なテコ入れが行われました。

歴代ライダーの客演、そして人気回復へ

テコ入れの目玉となったのが、歴代ライダーの客演です。1980年2月15日の仮面ライダーストロンガー登場を皮切りに、7人の仮面ライダーが次々とスカイライダーの前に姿を現します。当初は声のみの出演でしたが、後に宮内洋さんや速水亮さんなど、オリジナルキャストが出演すると、番組は大いに盛り上がりを見せました。

このテコ入れは大成功を収め、スカイライダーは2年目に突入します。しかし、スケジュールの都合などもあり、1980年10月10日、「さらば筑波洋! 8人の勇士よ永遠に…」をもって、最終回を迎えることとなりました。

衝撃の最終回、8人ライダーの最期

最終回は、タイトルが示す通り、8人の仮面ライダーが勢揃いするという衝撃的な内容でした。筑波洋の両親も登場し、物語はクライマックスへと突き進んでいきます。

敵であるネオショッカーの大首領は、なんと宇宙からやってきた巨大怪獣でした。洋を助けるため、7人のライダーが次々と駆けつけ、共闘します。2号ライダーがリーダーシップをとっていたのは、俳優・佐々木剛さんの存在感が大きかったためでしょう。

7人のライダーは、洋が世話になっている喫茶店「ブランカ」のマスター・谷源次郎に別れを告げ、決死の覚悟で戦いに挑みます。しかし、キングダークに匹敵する巨体を誇る大首領には苦戦を強いられます。自爆攻撃も辞さない構えを見せる7人ライダー。

そこに、満身創痍のスカイライダーが登場します。形勢逆転、8人ライダーの渾身の力で、大首領を倒すことができたのです。

しかし、大首領は最後の悪あがきとして、自爆装置を作動させます。地球を守るため、8人のライダーは、大首領と共に宇宙空間へ飛び立っていくのでした。

谷源次郎やがんがんじいらが見守る中、空には8つの光が輝き、そして消えていきました。

ライダーは死んだのか?

あまりにも衝撃的な結末に、多くの子供たちが涙したと言われています。「仮面ライダーは死んだんじゃない。必ず生きている」という谷の言葉も、どこか空虚に響きます。

翌週からは新番組「仮面ライダースーパー1」が始まりました。しかし、歴代ライダーの客演はなく、8人ライダーの死を強く意識させる演出となっていました。

スカイライダー最終回は、今もなお語り継がれる伝説となっています。