石破茂首相(自民党総裁)のだらしなさがネットで話題だ。お笑いタレントのユーチューブチャンネルで4年前に公開された動画で、食事中の石破氏の箸や茶碗の持ち方などに批判が集まっている。Xでは《箸と茶碗の持ち方 我が子がこのような持ち方してたら全力で矯正するレベル》などという意見もあった。新内閣発足後に官邸で撮影した写真でもズボンの丈が合っていなかったようで「だらし内閣」などと笑われた。
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ただだらしないのは政治家としても同じだ。衆院選で惨敗した石破茂首相(自民党総裁)の軟弱さが止まらない。わずか1カ月前は5度目の挑戦で宰相の座をつかみ、「日本を守る」「国民を守る」などと意気軒高に並べていたものの、今やその気迫はすっかり消え失せている。9月の自民党総裁選で掲げた公約の数々も実現困難視されており、目立つのは“変節”ばかりだ。経済アナリストの佐藤健太氏は「国家や国民を牽引するトップとして、あまりに『だらしない』。首相を続投したところで何もしないまま時間だけが過ぎていくのではないか」と指弾するーー。
一体、何のために首相になりたかったのか
一体、何のために首相になりたかったのか―。石破首相からは国や国民のために何が何でも実現したいという政策も意志もないように映る。各種世論調査で人気が高かった石破氏は2012年の総裁選から常に「首相候補」として注目されてきた。だが、同年末に第2次安倍晋三政権が発足後、自民党幹事長や閣僚といった要職を務めてきたはずなのに、石破氏の国家ビジョンは時代に合わせて更新されてきたとは言い難い。むしろ、安倍氏が距離を置いてから非主流派として「机上の空論」を重ねてきただけに過ぎないとさえ感じる。
石破氏が著した数々の著書を読み込むと、頻出するキーワードは「田中角栄元首相」「地方創生」「安全保障」といったところにある。だが、旧田中派事務局で“選挙のイロハ”を学んだはずなのに先の衆院選では与党過半数割れという大惨敗を招いてしまった。そもそも9月の総裁選で衆院解散について「自民党の都合だけで勝手に決めてはいけない。それほど重いものだ」と語っていたのに、新内閣のボロが出る前に「ご祝儀相場」のまま解散総選挙に打って出るという前言撤回ぶりを国民が見逃すわけがない。