韓国代表、パレスチナとドロー ソン・フンミン Aマッチ51ゴールも勝利ならず

ワールドカップ予選、韓国代表は苦戦を強いられています。11月19日、ヨルダン・アンマン国際スタジアムで行われた2026年FIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選B組第6戦で、FIFAランキング22位の韓国代表は、同100位のパレスチナ代表と1-1の引き分けに終わりました。ホームでの初戦でも0-0のスコアレスドローに終わっており、格下のパレスチナ相手に勝ち点を取りこぼす結果となりました。

試合のハイライト:手に汗握る攻防

試合開始前、両チームの選手たちはイスラエル・ハマス戦争の犠牲者に黙祷を捧げました。不安定な情勢の中、パレスチナはホームゲームを隣国ヨルダンで開催。それでも、約1000人の在ヨルダン韓国人サポーターが熱い声援を送りました。

パレスチナの先制点:一瞬の隙を突く

試合開始早々、パレスチナが積極的な攻撃を展開。前半12分、韓国DFキム・ミンジェのバックパスをGKチョ・ヒョヌが処理しきれず、FWゼイド・クンバルに先制点を許してしまいます。予期せぬ失点にスタジアムはパレスチナファンの歓声に包まれました。

パレスチナ代表選手と韓国代表選手が競り合うシーンパレスチナ代表選手と韓国代表選手が競り合うシーン

ソン・フンミン同点弾:キャプテンの意地

しかし、韓国には「キャプテン・ソン」がいました。失点からわずか4分後、MFイ・ミョンジェのパスを受けたMFイ・ジェソンが、ペナルティエリア左に走り込んだソン・フンミンへ絶妙なスルーパス。ソン・フンミンは見事な右足シュートを決め、同点に追いつきます。このゴールはソン・フンミンの代表通算51ゴール目。韓国Kリーグ大田ハナシチズンのファン・ソンホン監督の記録を抜き、歴代2位に浮上しました。1位はチャ・ボムグン氏の58ゴールです。

後半、韓国はさらに攻勢を強めますが、パレスチナの堅い守備を崩すことができず、1-1の引き分けで試合終了。

洪明甫監督のコメントと今後の展望

試合後、ホン・ミョンボ監督は「組織力の高いチームが守備的に戦ってきた場合の決定力不足が課題」とコメント。韓国はボール支配率74%、シュート16本、コーナーキック8本と圧倒的にゲームを支配しながらも、1得点しか奪えなかったことを悔やみました。

B組首位の韓国は勝ち点14(4勝2分)。2位イラク(勝ち点11、3勝1敗2分)との差は勝ち点3。イラクはオマーンに1-0で勝利しました。3位ヨルダン(勝ち点9)が5位クウェート(勝ち点3)と1-1で引き分けたのは韓国にとって朗報でした。W杯本大会出場権獲得に向けて、予断を許さない状況が続きます。

韓国代表の次戦は来年3月、ホームでオマーン、ヨルダンと2連戦を戦います。

ソン・フンミン選手がシュートを放つ瞬間ソン・フンミン選手がシュートを放つ瞬間

ワールドカップ出場へ向け、正念場を迎える韓国代表。次戦での勝利が期待されます。