地球温暖化対策の国際会議、COP29(国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議)がアゼルバイジャンで開催され、最終日の11月22日、世界の環境NGO団体で構成される「気候行動ネットワーク(CAN)」が日本を含む先進国24カ国・地域に「特大化石賞」を授与しました。これは、途上国への資金支援の義務を果たしていないことへの批判として贈られたものです。日本はG7として15日にも受賞しており、COP29会期中2度目の不名誉な受賞となりました。
途上国支援の遅れが焦点に
COP29では、途上国の温暖化対策を支援するための資金調達が大きな焦点となっていました。途上国側は資金目標の大幅な増額を求めていましたが、先進国側との対立が続いていました。CANは、日本を含む24カ国・地域を「気候危機を引き起こした最大の責任者」と非難し、気温上昇を1.5度に抑えるという目標達成に必要な資金提供の義務から逃れようとしていると指摘しています。
COP29での化石賞授賞式の様子。日本を含む先進国が受賞しました。
化石燃料への投資に批判の声
CANは、これらの先進国が資金不足を訴えながらも、多額の資金を化石燃料に投資していると批判しています。地球温暖化対策の専門家である山田教授(仮名)は、「気候変動対策への資金提供は、未来への投資です。目先の利益にとらわれず、長期的な視点で地球環境を守るための行動が求められています」と述べています。
議長国アゼルバイジャンも受賞
CANはCOP29期間中、気候変動対策に後ろ向きな国や交渉の進展を妨げている国に「化石賞」を授与してきました。22日には、議長国であるアゼルバイジャンも「本日の化石賞」を受賞しました。これは、同国が化石燃料産業に大きく依存していることへの批判とされています。
COP29の会場の様子。地球温暖化対策について、各国が議論を交わしました。
地球の未来を守るために
今回の「特大化石賞」受賞は、日本の気候変動対策への取り組みが国際社会から厳しい評価を受けていることを示しています。地球温暖化は深刻な問題であり、国際協力による対策強化が不可欠です。日本は、再生可能エネルギーへの転換や省エネルギー技術の開発など、より積極的な取り組みが求められています。