ミュージカルファン待望の『レ・ミゼラブル』が、12月16日から来年6月16日まで帝国劇場他で上演されます。中でも注目を集めているのが、17年ぶりに同作に復帰する石井一彰さん。2007年の初舞台ではアンサンブルとして出演した彼が、今回は主人公ジャン・バルジャンの宿敵、ジャベール役を演じます。40歳を迎えた石井さんの舞台にかける情熱、そして17年間の軌跡を辿りながら、今回の大役への想いに迫ります。
デビュー作への凱旋、そしてジャベール役への挑戦
2007年、石井さんにとって『レ・ミゼラブル』は俳優人生の出発点でした。17年ぶりの復帰に、当時のスタッフやプロデューサーからは温かい「おかえり」の声がかけられたそう。この作品への特別な想いを胸に、石井さんはジャベール役という大きな挑戦に立ち向かいます。
石井一彰さん
ジャベールは、法と正義を厳格に執行する警官。主人公ジャン・バルジャンを追跡する中で、自身の正義観と葛藤する複雑な役どころです。石井さんは、長年出演しているテレビドラマ『科捜研の女』での経験が、ジャベール役への理解を深めるきっかけになったと語ります。
正義とは何か？役者としての成長と葛藤
『科捜研の女』の田崎竜太監督との会話の中で、石井さんはジャベールという役柄の可能性に気づき、10年間、この役を意識して過ごしてきたといいます。正義とは何か、役者としてどのように表現するのか。石井さんは、ジャベールとは異なる自身の正義観を持ちながらも、だからこそ演じる面白さを感じていると語ります。「法律は人を縛るためではなく、幸福に暮らすためのもの」という石井さんの信念が、ジャベールというキャラクターに新たな深みを与えてくれるでしょう。
41歳を迎えた石井さんは、23歳での初舞台以来、映像作品など様々な経験を積んできました。「もう一度舞台に戻りたい」という長年の夢を叶え、再び『レ・ミゼラブル』の舞台に立つ石井さん。これまでの道のりは決して平坦なものではありませんでしたが、壁にぶつかり、悩み、乗り越えてきたからこそ、今の彼があるのです。
過去の経験が糧に、進化を遂げた俳優の舞台への想い
数々の困難の中でも、特に印象に残っているのは、やはり23歳で初めて出演した『レ・ミゼラブル』だったと石井さんは振り返ります。右も左もわからない状況で、先輩俳優からのアドバイスを胸に、必死に舞台に立っていた日々。当時の経験が今の自分の礎になっていると実感しているそうです。
成長した姿を見せたい、作品の一部として貢献したい。そんな熱い想いを胸に、石井さんは再び『レ・ミゼラブル』の舞台に立ちます。進化を遂げた俳優、石井一彰のジャベール役、ぜひ劇場でその熱演を witness してください。
