2024年の世相を反映する言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、「ふてほど」が年間大賞に選ばれました。この言葉は、阿部サダヲさん主演のTBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称で、令和のコンプライアンス社会に昭和の価値観で切り込む痛快なストーリーが大きな話題となりました。ドラマ関連ワードが大賞を受賞するのは、2013年の「倍返し」「じぇじぇじぇ」以来、11年ぶりの快挙です。
阿部サダヲ、受賞の喜びと役柄への思いを語る
授賞式に登場した阿部サダヲさんは、「“ふてほど”は自分たちで使った言葉ではない」と照れつつも、ドラマ全体が評価された喜びを語りました。令和にもの申す昭和のダメおやじという役どころについては、「今まで演じた中で一番手応えがあった」と充実感をにじませました。
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タイムスリップコメディーが社会現象に!「ふてほど」の魅力を徹底解剖
宮藤官九郎さん脚本の「ふてほど」は、1986年から2024年にタイムスリップした昭和の体育教師・小川市郎(阿部サダヲ)が主人公。彼の不適切な言動が、コンプライアンスでがんじがらめの令和の人々に新たな視点を与え、大きな共感を呼びました。
昭和と令和のギャップをコミカルに描きながら、「多様性」「働き方改革」「セクハラ」など現代社会の様々な問題を鋭く切り込むストーリー展開が、SNSを中心に大きな反響を巻き起こしました。特に、毎回登場するミュージカルシーンは、社会問題をエンターテイメントに昇華させた秀逸な演出として高く評価されています。
選考委員会も絶賛!「不適切」な時代に一石を投じる
選考委員会は、「ふてほど」大賞受賞の理由として、2024年の数々の不適切事案と昨今強化されているコンプライアンスの矛盾を指摘。昭和の主人公が令和のルールに疑問を投げかけることで、真に「不適切」なものは何かを問いかけるドラマのメッセージ性を高く評価しました。「国権の最高機関である国会議員の公約が『ルールを守る』とは、まさに『不適切にもほどがない』」と皮肉を交えて締めくくりました。
選考委員からのコメント
著名な言語学者である金田一秀穂教授は、「『ふてほど』は単なる流行語を超え、現代社会の風刺として機能している」とコメント。漫画家でコラムニストの辛酸なめ子氏は、「昭和の価値観を現代に持ち込むことで、既存の常識を揺るがす作品」と評しました。女優・エッセイストの室井滋さんは、「阿部サダヲさんの演技が、市郎というキャラクターに命を吹き込み、多くの視聴者の心を掴んだ」と絶賛しています。(※架空のコメントです)
流行語トップ10、その他の注目ワードは?
「ふてほど」以外にも、「裏金問題」「界隈」「初老ジャパン」「新紙幣」「50-50」「Bling-Bang-Bang-Born」「ホワイト案件」「名言が残せなかった」「もうええでしょう」がトップ10に選出されました。これらの言葉からも、2024年の社会の動向や人々の関心事が垣間見えます。
「ふてほど」旋風、今後の影響は?
「ふてほど」の大賞受賞は、単なるドラマのヒットにとどまらず、社会現象と言えるでしょう。この言葉が、今後の社会におけるコンプライアンスや多様性についての議論を促進する可能性も秘めています。今後の展開に注目が集まります。