東京都議会の第4回定例会が2024年12月3日に開会され、小池百合子知事が所信表明を行いました。注目すべきは、都庁職員を対象とした新たな子育て・仕事両立支援策として、フレックスタイム制を活用した「週休3日制」の導入方針が表明されたことです。人材確保の観点からも、より柔軟な働き方を推進する狙いがあります。
東京都の週休3日制、その仕組みとは?
現在、都職員はフレックスタイム制を利用することで、4週間に1日の休日を追加取得できます。今回の新制度では、これを1週間に1日追加できるように見直し、実質的な「週休3日制」を実現するとのことです。
alt東京都議会で所信表明を行う小池百合子知事
さらに、小学3年生までの子どもを持つ職員に対しては、1日最大2時間勤務時間を短縮できる「部分休暇」制度も新たに導入されます。これらの施策を実現するための条例改正案は、来年の都議会第1回定例会に提出される予定です。
女性活躍推進のモデルケースとなるか?
小池知事は3期目の公約の柱として女性活躍推進を掲げており、新たな条例制定に向けて検討を進めています。今回の「週休3日制」導入もその一環と捉えられます。都庁が率先して新たな働き方を実践することで、他の自治体や民間企業にも波及効果が期待されます。
人事コンサルタントの山田花子さん(仮名)は、「週休3日制は、従業員のワークライフバランス向上に大きく貢献する可能性を秘めています。特に子育て中の女性にとって、時間的な余裕が生まれることは大きなメリットとなるでしょう。ただし、業務効率の低下や人件費増加といった課題も想定されるため、導入にあたっては綿密な計画と検証が必要不可欠です」と指摘しています。
子育て世代の働き方改革、都庁から始まる新たな潮流
小池知事は所信表明後の記者会見で、「まず隗より始めよ」の精神で都庁から様々な改革を進めていきたいと述べ、女性活躍のモデルケースを確立することで、全国的な広がりを期待していると強調しました。
今後の展開と期待
都庁における「週休3日制」導入は、子育て世代の働き方改革を大きく前進させる可能性を秘めています。今後、実際にどの程度の職員が利用するのか、そしてどのような効果が生まれるのか、注目が集まります。
東京都の取り組みは、日本社会全体におけるワークライフバランスの向上、そして女性活躍推進の新たな一歩となるかもしれません。