シリア内戦の激化に伴い、反体制派武装勢力を率いる「シャーム解放委員会」(HTS)の指導者、アブ・モハマド・ジョラニ氏がCNNの独占インタビューに応じ、アサド政権打倒を最終目標とすると宣言しました。HTSの真意、そしてシリアの未来はどうなるのでしょうか?
HTS指導者、アサド政権打倒の決意を表明
ジョラニ氏はインタビューで、HTSの目標はアサド政権の終焉以外にないと明言。「国民が選んだ評議会」による新政府樹立の構想を語り、政権打倒のためあらゆる手段を用いる権利があると主張しました。彼はアサド政権を「死んだ政権」と表現し、イランやロシアの支援も無駄だと断言。崩壊は避けられないとしました。
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HTS支配地域での統治構想:イスラム統治への懸念払拭を目指す
反体制派の支配地域拡大を受け、ジョラニ氏は、民間人はHTSの統治を恐れる必要はないと強調しました。「イスラム統治」への懸念に対し、誤解に基づくものだと反論。HTSは、キリスト教徒を含む少数派の安全確保に努めており、過去の迫害事件にも対処済みだと説明しました。人権団体からの批判については、HTSの指示によるものではなく、既に関係者を処罰したと主張しました。
HTSの主張:テロ指定は政治的なもの
米国などによるテロ組織指定については「政治的であり不正確」と反論。過激なイスラム主義組織とは一線を画しており、民間人攻撃への関与も否定しました。
アレッポの現状:緊迫の中にも日常の営み
CNN取材班が訪れたアレッポでは、市場が開かれ、人々は普段通りの生活を送っていました。反体制派による占拠やロシア軍機による爆撃の後も、市民生活は続いています。
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外国軍撤退への期待とシリア再建へのビジョン
ジョラニ氏は、米国、トルコ、ロシア、イラン、そしてイランの代理組織が駐留するシリアから、外国軍が撤退することを望んでいます。アサド政権崩壊で問題は解決し、外国軍の存在意義もなくなるとの見解を示しました。
「シリア再建」に向けたHTSの役割
ジョラニ氏は、シリアは独裁ではなく制度に基づく統治システムに値すると主張。アサド政権による長年の抑圧を批判し、シリア再建への決意を表明しました。HTSはあくまでそのための手段であり、いつでも解散する可能性があると述べ、組織の目的はシリアの未来にあると強調しました。
シリアの未来:混沌からの脱却となるか?
HTS指導者の発言は、シリア内戦の新たな局面を示唆しています。アサド政権打倒、そしてその後のシリア再建に向けたHTSの役割。国際社会の動向も注視しながら、今後の展開を見守る必要があります。