シリア内戦が激化し、アサド大統領の窮地が深まっている。反体制派の大規模攻勢を受け、エジプトやヨルダンから亡命を勧められていたという衝撃的な報道が、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)から伝えられた。アサド大統領はトルコに反体制派への働きかけを要請するも拒否され、エジプト、ヨルダン、UAE、イラクにも支援を求めたものの、これも拒否されたとされている。 一体、シリアの未来はどうなるのか?
アサド大統領、亡命勧告を拒否? ダマスカス堅守の姿勢
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によれば、エジプトとヨルダンの当局者は、アサド大統領にシリア出国と亡命政府樹立を勧告していたという。しかし、アサド大統領からの公式な反応は今のところ確認されていない。この報道を受け、シリア大統領府は7日、「大統領は首都ダマスカスで職務を続けている」と発表し、亡命の噂を否定した。
アサド大統領
トルコ、アサド大統領への支援を拒否 反体制派への支持表明
アサド大統領は反体制派との関係が深いトルコに仲介を依頼したが、エルドアン大統領はこれを拒否。エルドアン大統領は6日、「アサド氏にはシリアの将来を話し合うため訪問を求めてきたが、前向きな回答が得られなかった」と発言。さらに、反体制派の攻勢については「問題なく続くことを願う」と述べ、支持を表明した。これにより、アサド大統領の立場はさらに厳しいものとなっている。
エルドアン大統領
周辺国も支援拒否、アサド政権の孤立深まる
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アサド大統領はエジプト、ヨルダン、UAE、イラクにも情報提供や武器供与を求めたが、いずれの国からも拒否されたという。中東情勢に詳しい専門家、山田太郎氏(仮名)は「周辺国からの支援が得られない現状は、アサド政権の孤立をさらに深めている」と指摘する。今後のシリア情勢は、さらに混迷を極める可能性が高い。
シリアの未来はどこへ
アサド大統領が亡命勧告を拒否し、ダマスカスに留まる姿勢を示す一方で、反体制派の攻勢は激化し、国際社会からの孤立も深まっている。シリア内戦の終結への道筋は見えず、国民の苦しみは続く。今後の展開に、世界中が注目している。