韓国の人気歌手兼女優IU氏が、尹錫悦大統領の弾劾デモ参加者に温かい食事などを提供したことを受け、米国のYouTuberがIU氏をCIAに通報したと主張する騒動が勃発しています。この出来事は、韓国社会の政治的対立を背景に、ネット上で大きな波紋を広げています。
米YouTuberの主張と行動
約8万人の登録者を持つという米国の女性YouTuberは、自身のチャンネルで「IUをCIAに通報しました」という動画を公開。動画内で彼女は、IU氏が弾劾デモ参加者に食事を提供した行為は「弾劾ムードを助長するもの」だと批判し、他の「目覚めた韓国芸能人」もCIAに通報するよう視聴者に呼びかけました。彼女は自らを保守派と名乗り、IU氏への露骨な罵倒も浴びせています。
IU氏のCIA通報騒動に関するYouTube動画のサムネイル
IU氏の行動と所属事務所の発表
IU氏の所属事務所は、弾劾デモが行われた14日、ソウル・汝矣島の飲食店などにパン、飲み物、クッパ、コムタン、餅など計500食分の代金を先払いし、デモ参加者に提供したと発表していました。 提供対象はIU氏のファンクラブ会員に限らず、デモ参加者であれば誰でも先着順で受け取ることができるとのことでした。この行動は、一部からは称賛される一方で、保守派からは強い反発を招きました。
韓国社会の反応と波紋
IU氏の行動に対し、保守系のオンラインコミュニティでは、IU氏がCMモデルを務める企業やブランドに対する不買運動の動きも出ています。また、一部の人々は実際にCIAに通報したと主張し、通報画面のスクリーンショットをネット上に投稿しています。
IU氏がデモ参加者に提供したとされる食事のイメージ
専門家の見解
韓国の政治評論家、キム・ヨンチョル氏(仮名)は、「今回の騒動は、韓国社会の政治的分断を象徴する出来事と言えるでしょう。芸能人の政治的発言や行動に対する賛否が激しくぶつかり合う中で、ネット上での誹謗中傷や行き過ぎた行動も増加しています」と指摘しています。
まとめ
今回の騒動は、米YouTuberの過激な行動だけでなく、韓国社会における政治的対立の深刻さを浮き彫りにしています。今後の展開が注目される一方で、冷静な議論と相互理解の必要性も改めて問われています。