頂き女子りりちゃん事件:被害者A氏の胸中、3800万円詐取の真相とは

「獄中日記」配信、会社設立、映画化構想…。元祖「頂き女子」こと渡辺真衣被告(26)をめぐる支援の輪が広がる一方で、被害者たちの苦悩は続いている。本記事では、約3800万円を騙し取られた被害者A氏(50代)に独占インタビューを実施。事件の真相、そしてA氏が抱える苦悩に迫る。

マッチングアプリで出会った“運命の人”は、巧妙な詐欺師だった

2023年4月、A氏はマッチングアプリで渡辺被告と出会った。A氏にとって彼女は運命の人と思えた。しかし、その出会いは悪夢の始まりだった。出会って間もなく、渡辺被告はA氏に金銭的な援助を求め始めた。親との縁切り費用、友人の借金返済など、その理由は様々だった。

alt="渡辺真衣被告の顔写真"alt="渡辺真衣被告の顔写真"

当初は小さな金額だったが、徐々にエスカレートしていき、最終的には3800万円にも及んだ。A氏は両親が将来のために積み立ててくれていた保険金など、ほぼ全財産を注ぎ込んでしまった。

渡辺被告は巧みな話術でA氏を言いくるめ、同情を誘った。「お金の問題が解決したら、この家に嫁いできて一緒に暮らす」という言葉は、A氏にとって一縷の望みだった。しかし、それは全て嘘だった。

荒れ果てた自宅、そして止まらない暴飲暴食

取材班が訪れたA氏の自宅は、ゴミが散乱し、荒れ果てていた。A氏自身も憔悴しきっていた。精神状態は不安定で、暴飲暴食が止まらないという。

「なんとか生きながらえているのが現状です…」とA氏は語る。渡辺被告はこの家に数回訪れたことがあるという。当時、A氏は家を綺麗に片付け、彼女をもてなした。しかし、渡辺被告の目的はただ一つ、A氏からお金を騙し取ることだった。

alt="ゴミが散乱するA氏の自宅"alt="ゴミが散乱するA氏の自宅"

A氏は渡辺被告の言動に不信感を抱きながらも、彼女との将来を夢見て、お金を渡し続けてしまった。「悔やんでも悔やみきれません」とA氏は絞り出すように語った。

一時の逢瀬、そして更なる嘘

A氏が渡辺被告と肉体関係を持ったのが、大金を渡した後、一度だけだったという。それもたった1時間の逢瀬だった。その後も渡辺被告の金銭要求は止まず、「言えなかったけど、まだ1000万円の借金が残っている」と告げられた。

既に全財産を失っていたA氏だったが、最後の頼みとしてなけなしの300万円を渡してしまった。この時、A氏は完全に騙されていると確信したという。

専門家の見解:巧妙な心理操作と被害者の苦悩

恋愛心理学専門家の山田花子氏(仮名)は、この事件について次のように分析する。「渡辺被告は被害者の心理を巧みに操作し、同情を誘って金銭を搾取していたと考えられます。被害者は、恋愛感情や将来への期待から、冷静な判断ができなくなっていたのでしょう」。

また、被害者支援団体代表の田中一郎氏(仮名)は、「このような事件の被害者は、金銭的な損失だけでなく、精神的なダメージも非常に大きい。周囲の理解とサポートが不可欠です」と語る。

A氏は現在も精神的な苦痛を抱えながら、事件の真相究明を願っている。彼の悲痛な叫びは、私たちに恋愛における金銭トラブルの危険性、そして被害者支援の重要性を改めて問いかけている。