韓国の高速道路で、1台の車が中央分離帯に何度も不自然に衝突する様子がカメラに捉えられた。撮影者はその様子を見て、“気を失ってるかも”と察知。スピードを上げて車の前に出ると、身を挺して車を停めた。相手ドライバーと撮影者は無事だったという。
不自然に衝突を繰り返す車
韓国の高速道路で8月に撮影者が目の当たりにしたのは、白い車がフラフラと車線変更をしながら中央分離帯に衝突し、そのまま走り続ける姿だった。
車は離れて走ったかと思えば、再び分離帯にぶつかり、さらに何度も衝突を繰り返していた。
不自然に暴走する車を見た撮影者は、「全然ブレーキをかけないので、飲酒運転ではなさそうです。気を失っているかもしれません」と警察に通報した。
砂煙を上げ、ぶつかりながら走り続ける車。車のパーツか、破片が吹き飛ぶほどスピードが上昇し、止まる気配はない。
身を挺して車止めた人は「今年のヒーロー賞」受賞
この時、撮影者はある重大な決断を下した。その一部始終は、暴走する車側のドライブレコーダーが捉えていた。
突然、右から追い抜くように現われた青い車。運転しているのは、先ほど通報した撮影者だ。
そして撮影者は暴走車の前に車を進め、停止した。身を挺して暴走車を止めたのだ。甲高い音を鳴らしながら衝突した2台の車。ぶつかったドライバーたちの安否が憂慮された。
しかし、まもなく撮影者の車のドアが開いた。撮影者はボンネットにヒョイッと乗り上げると、暴走車の運転席に駆け寄っていた。
地元メディアによると、暴走した車の運転手は意識を失っていたものの、その後、意識を取り戻したという。車を止めた撮影者も無事で、民間保険の財団が贈る「今年のヒーロー賞」を受賞した。
(「イット!」 12月26日放送より)
イット!