鳥取連続不審死事件:上田美由紀死刑囚と林真須美死刑囚、二人の悪女の奇妙な繋がり

上田美由紀死刑囚。その名は、鳥取連続不審死事件という暗い影と共に、日本の犯罪史に刻まれています。2023年、広島拘置所でその生涯を閉じた彼女ですが、生前、意外な人物との間に訴訟問題を抱えていました。それは、和歌山毒物カレー事件の林真須美死刑囚。共に「平成の毒婦」と称された二人の間には、一体どのような因縁があったのでしょうか。本稿では、ジャーナリストへの取材から明らかになった、上田美由紀の林真須美への複雑な感情、そして二人の奇妙な繋がりについて深く掘り下げていきます。

「平成の毒婦」と呼ばれた二人

上田美由紀、林真須美、そして木嶋佳苗。この三人の女性は、「平成の3大悪女」として世間を震撼させました。木嶋佳苗は婚活サイトを利用し、男性を次々と毒牙にかけた「婚活殺人鬼」。林真須美は地域を恐怖に陥れた和歌山毒物カレー事件の首謀者。そして上田美由紀は、鳥取で起こった連続不審死事件の犯人として、その名を轟かせました。

林真須美との意外な共感

驚くべきことに、上田美由紀は林真須美に共感を抱いていたと言います。林真須美と家族の書簡集を読み、涙を流したという上田。彼女は林真須美を「同じ母親として、被告として」と表現し、その境遇にシンパシーを感じていたようです。五人の子供を持つ母親である上田にとって、四人の子供を持つ林真須美の姿は、どこか自身と重なる部分があったのかもしれません。

上田美由紀死刑囚の自宅上田美由紀死刑囚の自宅

1000万円の損害賠償請求

しかし、そんな二人の関係は、ある事件をきっかけに大きく歪んでいきます。2017年、林真須美は上田美由紀に対し、1000万円の損害賠償請求訴訟を起こしました。理由は、上田美由紀が林真須美と親しいかのような記述を公にし、精神的苦痛を受けたというもの。面識もない上田から一方的に親近感を表明され、林真須美は不快感を露わにしたのです。

上田美由紀の戸惑い

この訴訟に対し、上田美由紀は戸惑いを隠せない様子でした。ジャーナリストの取材に対し、彼女は林真須美への共感を語りながらも、訴訟については複雑な心境を吐露しています。一体、彼女の真意はどこにあったのでしょうか。

真実のベールに包まれた事件

鳥取連続不審死事件、和歌山毒物カレー事件。共に多くの謎を残したまま、事件の真相は闇の中へと消えていきました。そして、二人の「毒婦」の奇妙な繋がりもまた、解き明かされることなく、歴史の影に埋もれていくのです。

この事件について、犯罪心理学者の山田教授(仮名)は、「同じ境遇にある者同士の共感と反発は、時に複雑な様相を呈する。上田と林のケースは、まさにその典型例と言えるだろう。」と分析しています。