国分寺市の閑静な住宅街で起きた、元警視庁幹部刺殺事件。年末の穏やかな朝に響き渡ったサイレンの音は、地域住民に衝撃を与えました。事件の真相、そして元警察官の知られざる経歴に迫ります。
妻による衝撃の犯行
2022年12月28日午前、国分寺市のマンションで、中山由美容疑者(62)が夫の祐二さん(65)を果物ナイフで刺し、自ら110番通報しました。祐二さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。由美容疑者は「夫の不倫が原因で口論となり、カッとなって刺した」と供述しています。一見、よくある夫婦間のトラブルが悲劇的な結末を迎えたかのように見えますが、この事件には、報じられていない背景がありました。
国分寺市の閑静な住宅街で起きた事件。
亡き夫は元警視庁幹部、要人警護も経験
報道では「会社員」とされていた祐二さんですが、実は元警視庁の警察官でした。通信指令本部の幹部職などを歴任し、定年前は日野警察署の副署長を務めていたとのこと。警視庁関係者によると、祐二さんは若い頃、要人警護のSPとして活躍し、政界の重要人物の警護も担当していたといいます。
細川元首相のSPを務めた輝かしい過去
警護課関係者によると、祐二さんが警護を担当した人物の中には、細川護熙元首相も含まれていたそうです。当時を知る近隣住民は、祐二さんと由美容疑者は仲睦まじい夫婦で、由美容疑者は夫が細川元首相のSPであることを誇りに思っていたと証言しています。週刊誌に掲載された、細川元首相の隣に立つ祐二さんの写真を見せてくれたこともあったそうです。
細川護熙元首相。
事件の真相と今後の捜査
優秀な警察官として活躍した祐二さんが、なぜこのような悲劇に見舞われたのか。由美容疑者の供述にある「夫の不倫」の真偽を含め、警察は事件の真相解明を進めています。元SPという経歴を持つ夫の死は、様々な憶測を呼んでおり、今後の捜査の行方が注目されます。
この事件は、私たちに夫婦間のコミュニケーションの重要性、そして思いがけない形で人生が暗転する可能性を改めて突きつけています。今後の報道にも注目し、事件の真相を見守りたいと思います。