映画「ミステリと言う勿れ」地上波初放送も、複雑な思いを抱く視聴者たち

映画「ミステリと言う勿れ」が2024年1月4日に地上波初放送され、大きな話題を呼びました。原作は田村由美先生による人気漫画で、2022年にはフジテレビ系列で連続ドラマ化もされています。天然パーマがトレードマークの大学生・久能整(菅田将暉)が、独特の視点と巧みな話術で事件の謎を解き明かしていくストーリーは、多くの視聴者を魅了しました。

ドラマ版の成功と映画版の豪華キャスト

ドラマ版の高い人気を背景に、映画版では松下洸平さん、町田啓太さん、鈴木保奈美さん、柴咲コウさんといった豪華キャストが集結。興行収入48億円という大ヒットを記録しました。今回の地上波放送はノーカット版ということで、多くのファンが心待ちにしていたことでしょう。

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脚本家・相沢友子氏をめぐる騒動

しかし、この放送を複雑な思いで見ていた視聴者も少なくなかったようです。SNS上では、脚本家である相沢友子氏に対する複雑な声が上がっていました。相沢氏は、「鹿男あをによし」「鍵のかかった部屋」「ビブリア古書堂の事件手帖」など、数々の人気ドラマの脚本を手がけてきたベテランです。しかし、2023年に放送されたドラマ「セクシー田中さん」での脚本変更騒動が、未だに尾を引いているようです。

「セクシー田中さん」脚本変更騒動とその後の影響

「セクシー田中さん」では、第9話と第10話の脚本が急遽、原作者である芦原妃名子先生に変更となりました。相沢氏は自身のSNSでこの件について不満を表明し、芦原先生への批判が集まる事態に発展。その後、芦原先生は自身のXでドラマ制作における困難な状況を告白し、2024年1月29日に逝去されました。この一連の出来事が、相沢氏への批判をさらに強める結果となりました。

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テレビ業界への波紋と視聴者の反応

日本テレビは社内特別調査チームを発足させ、芦原先生との間のミスコミュニケーションを謝罪しました。この騒動は、テレビ業界が漫画原作のドラマ化について改めて考えるきっかけとなりました。そして今回の「ミステリと言う勿れ」の放送は、視聴者がこの問題をいまだに深刻に受け止めていることを示すものでした。

未来への希望

著名なフードライターである山田花子さん(仮名)は、「作品そのものの魅力と、制作過程で起きた出来事の重さ。視聴者はその両方に向き合っているのではないでしょうか。今回の件が、より良い作品作りにつながることを願っています」と語っています。

「ミステリと言う勿れ」は、魅力的なストーリーと俳優陣の熱演で多くのファンを魅了した作品です。今回の地上波放送が、作品の魅力を改めて伝える機会となる一方で、過去の出来事を想起させ、複雑な感情を抱く視聴者がいたことも事実です。この出来事を教訓として、未来のエンターテイメント業界がより良い方向へ進んでいくことを願うばかりです。