夜寝る前の歯磨き後にジュース…「ちょっとくらい大丈夫」と思ってませんか?実はそれ、大きな落とし穴!放課後の買い食い、部活中のスポーツドリンク、勉強中の間食…成長するにつれ増える“ながら食べ飲み”は、虫歯リスクを急上昇させます。今回は、多保学先生著『10000人の患者を診た歯周病専門医が導き出した 0歳から100歳までの これからの「歯の教科書」』(イースト・プレス)を参考に、子供の虫歯予防、特に飲み物に潜む危険性について詳しく解説します。
見落としがちな飲み物の危険性:スポーツドリンクは砂糖の塊?!
子供の虫歯予防で、食べ物は気を付けているご家庭も多いでしょう。しかし、意外と盲点なのが飲み物です。最近では、水代わりにスポーツドリンクやジュースを飲ませるケースも少なくありません。しかし、就寝前の歯磨き後にこれらの飲み物を与えるのは、虫歯菌のエサを与えるようなもの。まさに「虫歯になってください」と言っているようなものです。
alt スポーツドリンクを飲む子供
虫歯の原因となる歯垢(プラーク)は、虫歯菌が糖質を分解することで作られます。糖分の多い飲み物は歯垢の温床となり、虫歯リスクを高めます。夜寝る前にスポーツドリンクを飲むのは、砂糖を口にしたまま寝るようなもの。当然、虫歯のリスクは高まります。
スポーツドリンクとジュースの糖分量、ご存知ですか?
500mlのペットボトル1本に含まれる糖分は、スポーツドリンクで約20~30g、ジュースで約30~50g。想像以上に多いと思いませんか? 東京都小児歯科医師会会長の田中先生も、「スポーツドリンクは水分補給に良いと思われがちですが、実は糖分が多く含まれており、日常的に飲むのは控えるべきです。」と警鐘を鳴らしています。
糖分の取り過ぎは虫歯だけでなく、様々な健康問題を引き起こす
糖分の過剰摂取は、虫歯だけでなく肥満、栄養不足、将来的な生活習慣病のリスクにも繋がります。過剰な糖分は中性脂肪に変換され体内に蓄積され、肥満の原因に。また、甘いものでお腹が満たされると、食事量が減り必要な栄養素が不足しがちになります。さらに、幼少期からの糖分過剰摂取は、将来の糖尿病などのリスクを高める可能性も。
健康的な水分補給のポイント
子供の水分補給は、水かお茶が最適です。どうしてもジュースを飲ませたい場合は、量と頻度に注意し、100%果汁ジュースを選ぶようにしましょう。また、飲ませた後は必ず歯磨きをする習慣をつけましょう。
まとめ:子供の歯を守るために、今日から飲み物を見直そう!
子供の虫歯予防には、食べ物だけでなく飲み物にも注意が必要です。特に、スポーツドリンクやジュースの過剰摂取は虫歯リスクを高めるだけでなく、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。毎日の飲み物を水やお茶に変え、健康的な食生活を心がけましょう。お子さんの健やかな成長のために、今日から飲み物を見直してみませんか?