【ヒトメタニューモウイルス】中国で流行拡大も…実は身近なウイルス?症状・感染対策を解説

ヒトメタニューモウイルスって聞いたことありますか?最近中国で流行しているとニュースで話題ですが、実は日本でも身近なウイルスなんです。今回は、ヒトメタニューモウイルスの症状や感染対策、そして過度に心配する必要がない理由を分かりやすく解説します。

ヒトメタニューモウイルスとは?意外と身近な存在

ヒトメタニューモウイルスは、2001年にオランダで発見された比較的新しいウイルスです。呼吸器系の感染症を引き起こし、咳、鼻水、発熱などの症状が現れます。実は、2歳までに世界人口の7~8割が感染するほど身近なウイルスで、何度も感染を繰り返すうちに抗体が強くなっていくと言われています。

中国の病院の様子中国の病院の様子

多くの場合、風邪と似た症状のため、特に検査されることなく「ただの風邪」として扱われることが多いです。 東京大学新世代感染症センター教授の古瀬祐気氏(仮名)は、「発見は2001年ですが、実際にはもっと以前から存在していたと考えられます。一般的な風邪の10%程度は、このウイルスが原因の可能性があります」と指摘しています。

北海道大学が行った調査によると、1歳までに人口の半分以上、小学校入学までに8割、卒業までにほぼ100%の子どもが感染経験を持つという結果が出ています。

ヒトメタニューモウイルスの症状と重症化リスク

ヒトメタニューモウイルスの症状は、RSウイルスと似ており、咳、鼻水、発熱などが主な症状です。多くの場合、軽症で自然に回復しますが、乳幼児や高齢者、基礎疾患のある人は重症化するリスクがあります。

専門家 古瀬祐気氏専門家 古瀬祐気氏

古瀬教授は、「風邪の原因ウイルスの中で、ライノウイルスが最も多く全体の半分以上を占めます。ヒトメタニューモウイルスは、RSウイルスやインフルエンザに次ぐ程度の頻度で、”少し注意が必要な風邪”と言えるでしょう。特に小さなお子さん、特に1歳前後のお子さんがかかりやすいです」と説明しています。

ヒトメタニューモウイルスの感染対策

現在、ヒトメタニューモウイルスに対する特効薬やワクチンはありません。そのため、感染予防が重要になります。具体的な対策としては、以下の点が挙げられます。

基本的な感染対策を徹底しよう

  • こまめな手洗いとうがいを心がける
  • 咳エチケットを徹底する
  • 人混みを避ける
  • 十分な睡眠と栄養をとる
  • 室内の換気をこまめに行う

まとめ:正しく理解し、適切な対応を

ヒトメタニューモウイルスは、決して珍しいウイルスではなく、多くの人が感染を経験するものです。重症化リスクは低いものの、油断は禁物です。正しい知識を持ち、適切な感染対策を心がけましょう。また、症状が気になる場合は、医療機関を受診するようにしてください。