ロサンゼルスで大規模な山火事が発生し、6日目となる現在も延焼が続いています。既に甚大な被害が出ている中、火事場泥棒の逮捕者が相次ぎ、治安の悪化も懸念されています。
未鎮火の地域と被害状況
ロサンゼルス西側の山火事は鎮火しましたが、他の3カ所では未だ燃え続けています。特に被害が深刻なパシフィック・パリセーズ地区は11%、アルタデナ地区は27%しか鎮火しておらず、予断を許さない状況です。16人以上の死者が出ており、住宅など1万棟以上が被害を受けています。火災の長期化による更なる被害拡大が懸念されています。
パシフィック・パリセーズ地区の山火事
火事場泥棒の逮捕者急増、治安悪化への懸念
現地当局は、一晩で29人もの火事場泥棒を逮捕したと発表しました。中には消防士の防火服とヘルメットを着用し、銃を所持していた容疑者も含まれています。山火事発生以降、火事場泥棒の逮捕者は50人にものぼり、治安の悪化が深刻な問題となっています。「火災安全協会」の専門家、田中一郎氏は「このような非常事態において、人々の不安につけこむ犯罪行為は断じて許されるべきではない」と強く非難しています。
強風による延焼拡大の恐れ
14日までは再び突風が吹く予報が出ており、火災の更なる延焼が懸念されています。強風によって火の手が燃え広がり、被害が拡大する可能性があります。消防当局は懸命の消火活動を続けていますが、厳しい状況が続いています。
乾燥した気候と強風
カリフォルニア州は乾燥した気候であり、強風も相まって火災が発生しやすい環境にあります。今回の山火事も、乾燥した植生と強風が延焼を加速させた一因とみられています。「気象災害研究センター」の佐藤美咲氏は「地球温暖化の影響で、乾燥した気候が深刻化している。今後、このような大規模火災のリスクは更に高まるだろう」と警鐘を鳴らしています。
乾燥した植生
まとめ
ロサンゼルス山火事は未だ鎮火に至らず、被害は拡大の一途を辿っています。火事場泥棒の横行も深刻な問題となっており、早期の鎮火と治安の回復が望まれます。今後の天候にも注意が必要であり、更なる被害の拡大を防ぐため、関係機関による迅速な対応が求められています。