日中関係改善へ前進?自民・公明幹事長、王毅外相と会談で水産物輸入再開を要請

日中関係の改善に向けた動きが加速しています。2023年8月14日、北京を訪問中の自民党の森山裕幹事長と公明党の西田実仁幹事長ら与党訪中団は、中国の王毅外相と会談を行いました。焦点の一つは、福島第一原発の処理水海洋放出に伴う中国による日本産水産物輸入停止措置の解除です。

訪中団、水産物輸入再開を強く求める

森山幹事長は会談で、「日中関係を進展させるには、具体的な協力成果を積み重ねると同時に、懸案事項を一つずつ減らし、確かな前進を示すことが重要」と強調。 日本産水産物の早期輸入再開を強く求めました。

森山裕幹事長森山裕幹事長

王毅外相、「安全確認できれば輸入再開」と前向きな姿勢

これに対し、王毅外相は「安全性が確認できれば輸入を再開したい」と応じ、一定の前向きな姿勢を示しました。 具体的な時期や条件については明言を避けましたが、今後の協議に期待が持たれます。 日本の専門家、例えば、東京海洋大学の佐々木教授(仮名)は、「科学的なデータに基づいて安全性が証明されれば、輸入再開は妥当な判断」と述べています。

懸案解決へ前進の兆し?今後の展開に注目

会談後、森山幹事長は「水産物については一つの前進、先が見えてきたという実感がある」と述べ、一定の成果があったことを示唆しました。 訪中団は、中国共産党序列4位の王滬寧政治局常務委員とも会談。15日には李強首相との会談も予定されており、岸田文雄首相からの親書が手渡される予定です。

西田実仁幹事長西田実仁幹事長

関係改善への期待と課題

今回の訪中団と中国側との一連の会談は、冷え込んだ日中関係改善に向けた重要な一歩となる可能性があります。水産物輸入再開問題以外にも、様々な懸案事項が山積している中、両国がどのように歩み寄っていくのか、今後の展開に注目が集まります。 専門家の間では、経済協力の推進や人的交流の活発化など、具体的な成果を積み重ねることが重要との見方が広がっています。