FNNプライムオンライン
中国系の犯罪組織の拠点で撮影された映像。
椅子などで複数の人々が暴行を受けています。
被害者の中には脇腹から出血する人や、複数回暴行を受け、お尻の色が変わってしまった人も。
FNNは、この犯罪組織に拉致された被害者が監禁場所で撮影した映像を入手しました。
監禁されていた女性:
私が死んだ場合、このビデオが世界中に流れてほしい。
問題の中国系犯罪組織が拠点を構えるのは、中国に隣接するミャンマーです。
1月、タイで一時行方不明になった中国の若手俳優の事件にも関わったとみられているこの組織。
現在、日本人6人の他、中国やケニアなど21カ国6000人以上を監禁しているとみられています。
被害に遭っているのは、高額の収入が得られるとするSNSの求人広告にだまされた人々とみられます。
被害者の支援を行うタイの市民グループによると、監禁された人々は特殊詐欺に加担するよう強要されるといいます。
人身取引被害者支援の市民社会ネットワーク ジェイ・クリティヤさん:
被害者はだまされて拠点に連れてこられます。携帯電話が没収されて連絡が取れなくなります。特殊詐欺に加担させられ、オンラインでだます相手を探すことを強いられます。詐欺がうまくいかなかった場合は、暴行や電気ショックなどを受けます。そして最悪なのは「人身売買する」という脅迫です。
関係者によると、監禁されているとみられる6人の日本人のうち、1人は女性だということです。
また、この犯罪組織が拉致のターゲットを日本人にシフトしようとしているといいます。
人身取引被害者支援の市民社会ネットワーク ジェイ・クリティヤさん:
今月12日、詐欺拠点の1つで、この犯罪組織が「日本人をもっとだまそう」と話していたことが分かりました。他の国では人々が拉致に警戒し始めたからと思われます。
FNNが入手した映像では、監禁された被害女性が命の危険を訴えています。
監禁されていた女性:
私にはそれほど時間が残されていないので、このようなリスクを負っているのです。中国人はいつでも入ってきて私を殺すことができる。簡単なことだ。万が一私が死んだら、このビデオを世界中に流してほしい…。この事件は人道的な問題だ。中国人の女の子2人が部屋で殺されているのが見つかった。
この女性はその後救出され、現在は無事だということです。
人身取引被害者支援の市民社会ネットワーク ジェイ・クリティヤさん:
生命と財産の両方を危険にさらす、こんなことは起こるべきではなかったと思います。
日本政府は14日、日本人監禁の可能性について「在ミャンマー日本国大使館において、現地当局に対して事実関係を確認中」と述べました。
被害者を支援する市民グループは、関係国に救出を要請。
しかし、ミャンマー国内の内戦により対応が難航しています。