韓国経済の先行きに不安が広がっている。2025年の韓国経済について、国民の10人に6人が「悪化」すると予想していることが、最新の世論調査で明らかになった。この厳しい見通しは、一体何を意味するのか?そして、韓国経済を支える企業リーダーたちは、この難局にどう立ち向かうのだろうか?
韓国国民の経済見通し:暗い影を落とす現状
調査会社ジョウォンC&Iが実施した世論調査によると、実に61.8%もの回答者が2025年の韓国経済について「悪化」と回答。明るい未来を描ける人は少なく、「改善する」と考える人はわずか12.2%にとどまった。「ほぼ同じ」という回答も20.2%あったものの、経済の停滞に対する懸念は拭えない状況だ。
韓国の街並み
この暗い見通しは、年齢層を問わず広がっている。70代から20代まで、全ての世代で「悪化」と予測する割合が過半数を占めている。特に70代(64.8%)と50代(64.7%)で最も高く、若い世代にも経済不安が浸透していることがわかる。韓国経済研究院のキム・ヨンジン研究員は、「世界的な経済減速に加え、国内の消費低迷や輸出不振などが、国民の不安を増大させている」と分析している。
期待されるリーダーシップ:難局を乗り越える鍵
このような厳しい経済状況の中、国民は誰に未来を託そうとしているのだろうか?同調査では、次期政権に最も効果的に対応できる企業リーダーについても質問が行われた。
サムスン電子 李在鎔会長に期待集中
最も多くの支持を集めたのは、サムスン電子の李在鎔会長だ。回答者の29.4%が李会長を挙げ、その手腕に期待を寄せている。革新的な技術とグローバルな視点を持つ李会長は、韓国経済の牽引役として大きな期待を背負っている。
続いて、新世界グループの鄭溶鎮会長(18.4%)、現代自動車グループの鄭義宣会長(14.7%)が名を連ねた。流通と自動車という基幹産業を率いる両氏の手腕にも、経済再生への期待がかかる。
格安航空会社への信頼:安全と安心への渇望
最近の済州航空機事故を受け、格安航空会社(LCC)への信頼度についても調査が行われた。衝撃的な結果として、約40%の回答者が「信頼できるLCCはない」と回答。安全に対する不安が根強く残っていることが浮き彫りになった。
信頼されているLCCとしては、ジンエアー(19.8%)、ティーウェイ(8.7%)などが挙げられたものの、依然としてLCC業界全体への信頼回復は道半ばと言えるだろう。旅行ジャーナリストの朴美淑氏は、「LCC各社は、安全対策の強化だけでなく、透明性の高い情報開示などを通じて、利用者の信頼を取り戻す努力が不可欠だ」と指摘する。
2025年の韓国経済:希望と課題
2025年の韓国経済は、多くの課題に直面している。しかし、同時に、新たな成長の芽も存在する。企業リーダーたちのリーダーシップ、そして国民の力強い意志が、この難局を乗り越える鍵となるだろう。韓国経済の未来は、今まさに正念場を迎えている。