マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」。利便性が高い一方で、登録解除の申請も増えているという現状をご存知でしょうか?本記事では、マイナ保険証の登録解除が増加している背景と、利用率上昇の現状について詳しく解説します。
登録解除申請が増加している理由とは?
厚生労働省の発表によると、2024年12月のマイナ保険証の登録解除申請は3万2067件と、11月末までの累計1万3147件から大幅に増加しました。一体なぜなのでしょうか?
システムへの不安
一部では、システムの安定性や個人情報保護への懸念から、登録解除を選択する人がいると考えられます。 実際にシステムトラブルが発生した事例も報告されており、これらの報道が不安を煽っている可能性も否定できません。
紙の保険証への慣れ
長年、紙の保険証に慣れ親しんできた人にとって、新しいシステムへの移行は抵抗感があるかもしれません。特に高齢者層では、デジタルツールへの不慣れから、従来の紙の保険証に戻したいと考える人もいるでしょう。
マイナンバーカードのイメージ
利用率は上昇傾向!その理由は?
一方で、マイナ保険証の利用率は上昇傾向にあります。2024年12月の新規登録は191万3342件で、利用率は前月から約7ポイント増の25.42%となりました。
政府の推進と利便性
政府による積極的な普及啓発活動や、マイナポイントなどの付与施策が利用率上昇の要因と考えられます。また、マイナ保険証は医療機関での手続き簡素化や、オンライン資格確認による利便性向上といったメリットも持ち合わせています。
健康保険証の新規発行停止の影響
2024年12月2日からは、従来の健康保険証の新規発行が停止されました。このことも、マイナ保険証への移行を促進する一因となっているでしょう。 健康保険証が必要な新規加入者は、必然的にマイナ保険証を選択することになります。
解除手続きと資格確認書について
マイナ保険証の登録を解除したい場合は、加入している健康保険組合(国民健康保険の場合は自治体)に申請する必要があります。申請は所定の申請書を提出するのが一般的ですが、自治体によってはマイナポータルからのオンライン申請も可能です。解除は申請した翌月末に反映され、その後、資格確認書を受け取ることができます。
今後の展望
マイナ保険証を取り巻く状況は、登録解除の増加と利用率の上昇という相反する動きを見せています。今後、システムの安定化や国民への丁寧な説明、更なる利便性向上などを通して、より多くの人が安心して利用できる環境づくりが求められるでしょう。 専門家の山田健一氏(仮名)は、「国民の不安を取り除き、メリットを明確に示すことが重要」と指摘しています。
まとめ
マイナ保険証は利便性が高い一方で、システムへの不安や慣れの問題から登録解除を選択する人もいます。しかし、政府の推進や利便性向上により利用率は上昇傾向にあります。 今後の動向に注目が集まります。