北朝鮮マラソン潜入ルポ!6年ぶりの平壌で見たものとは?【2024年最新情報】

北朝鮮の首都、平壌で開催された国際マラソン。コロナ禍を経て6年ぶりの開催となったこのイベントに、世界中から約200人の外国人ランナーが参加しました。閉鎖的なベールに包まれた北朝鮮。その実情を垣間見る貴重な機会とあって、多くの旅行系YouTuberがマラソンを口実に潜入を試みたようです。今回は、その様子を詳しくレポートしていきます。

厳格なルールとYouTuberの挑戦

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イギリス人YouTuber、ハリー・ジャガード氏もその一人。233万人もの登録者を持つ彼は、様々な国を旅する様子を配信しています。北朝鮮当局は観光客に対し、下記の4つの原則を守るよう厳しく指示しているとのこと。

  1. ガイドから離れないこと
  2. ガイドの許可なしに撮影しないこと
  3. 金正恩総書記を軽んじる発言をしないこと
  4. 宗教的物品を配布しないこと

これらのルールからも、北朝鮮当局が外国人旅行者を徹底的に監視し、金正恩総書記の尊厳維持を最重視している姿勢が伺えます。

北朝鮮が見せたい「成果」とは?

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5泊6日のツアーでは、平壌の観光名所を新旧織り交ぜて案内。万寿台の丘での献花や平壌地下鉄への試乗といった定番ルートに加え、金正恩総書記が現地指導したスマート農場や、新たに建設された林興通りの住宅、平壌総合病院なども含まれていました。これらは全て、北朝鮮が「金正恩体制の成果」として世界に見せたい場所と言えるでしょう。

ガイドの意外な反応

訪問先でカメラを回しコメントするYouTuberたち。ガイドは彼らの行動に常に目を光らせていました。しかし、その対応からは、これまでにない変化も感じられたといいます。例えば、ジャガード氏が金正恩総書記について男性ガイドに質問した際、「金正恩氏に会ったことがあるか?」という質問に対し、「写真でいつも見ている」と回答。また、「北朝鮮を訪れた人に一番知ってほしいことは?」という質問には、「偉大な指導者がいること」と答えました。さらに、娘のジュエ氏に関する質問にも「よくわからない」と率直に答えたといいます。

過去の訪朝取材経験を持つ専門家、山田太郎氏(仮名)によると、以前は最高指導者を呼び捨てにしたり、家族について質問することはタブーだったとのこと。「肖像画を勝手に撮影することも許されず、ガイドが険しい表情で制止した。抵抗すれば国外退去になることもあった」と語っています。しかし、今回は最高指導者に関する話題が出ても、ガイドは比較的穏やかに会話を続けたといいます。

変化の兆し?それとも…

ガイドの反応の変化は、北朝鮮の対外政策における変化の兆しなのでしょうか?それとも、一時的なものなのでしょうか?もちろん、この映像が北朝鮮内部で問題となり、男性ガイドが処罰を受けた可能性も否定できません。今後の動向に注目が集まります。

まとめ:北朝鮮観光の新たな一面

今回の平壌マラソンとYouTuber潜入ルポからは、北朝鮮の新たな一面を垣間見ることができました。厳格なルールの中で、観光客に見せたい「成果」をアピールする一方で、ガイドの対応には変化の兆しも見られました。北朝鮮の観光は、今後も注目すべきポイントとなるでしょう。