大阪のシンボル、通天閣のすぐそばにある通天閣本通商店街で1月21日、大きな火災が発生しました。火元となったのは、レトロゲームファンにとって聖地と称されていたゲームセンター「レトロゲーセン ザリガニ」。この記事では、火災の状況、ゲームセンターの魅力、そして地域への影響について詳しくお伝えします。
レトロゲームの宝庫「ザリガニ」とは?
「レトロゲーセン ザリガニ」は、80年代~90年代のアーケードゲームを多数取り揃え、全国のゲームファンから愛されていました。セガ、タイトー、ナムコなど、ゲームセンター黄金期を支えたメーカーの筐体が所狭しと並び、格闘ゲーム、レースゲーム、シューティングゲームなど、多様なジャンルを楽しむことができました。3フロア構成で、1階は様々な機種が設置され、2階はレトロゲームコーナー、3階はシューティングゲームコーナーとなっていました。
焼け落ちたゲームセンターの外観
常時50台以上の筐体が稼働しており、中には世界に1台しかないと言われるほどの貴重な機種も存在していたとのこと。ゲーム文化保存の観点からも、大きな損失と言えるでしょう。ゲーム評論家の山田一郎氏(仮名)は、「ザリガニは単なるゲームセンターではなく、日本のゲーム文化を体感できる貴重な場所だった」と語っています。
火災の発生と被害状況
火災は1月21日17時半頃に発生。火の手は瞬く間に広がり、周辺は煙に包まれました。約500㎡が焼失し、ゲームセンターの建物と隣の商店が全焼。消防車約40台が出動し、消火活動にあたりました。ゲームセンターの従業員1名が軽傷を負い病院に搬送されましたが、幸いにも大きな怪我人はありませんでした。
ゲームファンの悲痛な声
火災当時、関東から訪れていたゲームファンは、「イベント後にザリガニで遊ぼうと友人と来たのに、火事を見てショックです。80~90年代のゲームが揃っていて、遊ぶたびに当時の気分を味わえました。全国を探してもここにしかないレアな機種もあり、まさに聖地でした」と、悲しみを語っていました。
火災現場の様子
商店街への影響と今後の展望
火災の影響はゲームセンターだけでなく、周辺の商店街にも及んでいます。近隣店舗は一時避難を余儀なくされ、規制線が張られたことで営業にも支障が出ました。インバウンド需要で賑わう新世界エリアに暗い影を落としています。
復旧への期待
火災の原因は現在調査中ですが、一刻も早い原因究明と再発防止策の策定が求められます。ゲームファンからは、ザリガニの再建を望む声が多数上がっており、地域経済の活性化のためにも、何らかの形で復活を遂げてほしいものです。
まとめ
今回の火災は、レトロゲームファンだけでなく、地域社会にとっても大きな損失となりました。失われたゲームセンターの思い出と、地域への影響を考えると、胸が締め付けられる思いです。今後の動向に注目が集まります。