2025年度の国公立大学医学部入試は、依然として最難関であることに変わりはありません。 本記事では、「サンデー毎日」2025年4月27日号に基づき、合格実績の著しい学校を、総合格者数と現役合格者占有率の二つの視点から徹底分析します。医学部進学を目指す受験生、保護者の皆様にとって必見の情報です。
総合格者数ランキング:西高東低の構図が鮮明に
国公立大学医学部医学科の合格者数ランキングでは、近畿圏の学校の強さが際立ちます。首都圏の5校に対し、近畿圏からは10校がランクインしています。
東海高校、18年連続トップの座を堅持
1位は、18年連続でトップの座を維持する東海高校。名古屋大学医学部医学科には28人が合格、同大学の合格者全体の4人に1人が東海高校出身という驚異的な数字を叩き出しています。中部地方は医学部が多いこともあり、滝高校(5位)、岐阜高校(23位)、旭丘高校(29位)、南山高校(30位)などもランクインしています。
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東大寺学園、躍進の背景
2位は、前年比20人増の66人を輩出した東大寺学園。東大・京大の合格者数は減少したものの、理系学部と医学部を合わせた現役合格者数は93人と例年並み。卒業生の約半数が現役で難関大学に進学しています。
開成高校、医学部合格者増加の理由
東大志向が強いことで知られる開成高校は、3位にランクイン。東大合格者数は前年並みでしたが、医学部合格者は11人増加しました。千葉大学医学部医学科(21人)、東京医科歯科大学医学部医学科(13人)など、首都圏の難関大学医学部に多くの合格者を出しています。
現役合格者占有率ランキング:中高一貫校の強み
6年間の学習計画を立てられる中高一貫校が有利な医学部入試において、現役合格者占有率ランキングからは、新たな視点が見えてきます。
東大寺学園、現役合格者占有率でトップに
総合格者数ランキングでも2位の東大寺学園は、現役合格者占有率ランキングでトップに躍り出ました。前年比13人増の現役合格者を輩出し、その実力の高さを証明しています。
北嶺高校、少数精鋭で高実績
北海道の北嶺高校は、卒業生が少ないながらも現役合格者占有率で2位にランクイン。卒業生の2割以上が医学部に合格しており、少数精鋭主義の成果が表れています。
久留米大学附設高校、安定した現役合格率
久留米大学附設高校は、前年比8人減ながらも20%台の現役合格者占有率を維持しています。
注目校:中央中等教育学校
伝統的に医学部に強い甲陽学院(4位)、灘(5位)、東海(6位)などが並ぶ中、注目すべきは14位の中央中等教育学校です。2009年に中等教育学校に改編された比較的新しい学校ですが、卒業生の10%以上が医学部に合格するという高い実績を誇っています。医学部合格実績を着実に伸ばしている新興勢力として、今後の動向に注目が集まります。
まとめ
医学部入試は、長期間にわたる綿密な準備と戦略が不可欠です。今回ご紹介したランキングを参考に、自分に合った学習方法や進学先を見つける一助としていただければ幸いです。