フジテレビで発生した中居正広氏に端を発するトラブルの影響が拡大し、CM放送休止に続き、ドラマ制作現場にも深刻な影を落としています。
ロケ地確保が難航、行政関連は壊滅状態
今回の騒動に対するフジテレビの対応への批判が高まり、ロケ地の提供を拒否するケースが増加しています。特に、行政機関が管理するロケ地はほぼ壊滅状態だと関係者は語ります。
ロケ地不足でセット撮影が増加
民放関係者によると、当初は中居氏と芸能関係者の女性とのトラブルにフジテレビ幹部が関与した疑いが報じられました。1月17日に行われた港浩一社長の記者会見は、中継禁止や質問制限など多くの制約が設けられ、内外から批判を浴びました。会見で明らかにされたのは「第三者委員会」の設置だけで、具体的な説明は不足していました。
この対応の不手際がロケ地確保の難航に直結しています。大手芸能プロダクション関係者は、ほぼ全てのドラマでロケ交渉が難航し、ロケ地変更の連絡が相次いでいると明かしました。
セット撮影増加で懸念される“チープさ”
ロケ地不足により、セットでの撮影に切り替える作品が増加しています。ロケ撮影はリアリティや緊迫感を演出する上で重要ですが、セット撮影ではチープな印象を与えてしまう可能性があると懸念されています。
大手芸能プロダクション関係者は、湾岸スタジオの予約が満杯になっている現状を明かしつつも、俳優やマネージャーにとっては移動が減り、楽になったという皮肉な状況も語りました。
三谷幸喜氏も言及、影響は深刻
この問題に最初に言及したのは、脚本家の三谷幸喜氏です。1月18日放送の『情報7daysニュースキャスター』(TBS系)で、知人のドラマ制作者がロケ地を断られたと語り、現状の深刻さを訴えました。
香取慎吾主演ドラマにも影響
そして、この騒動のとばっちりは、中居氏の元SMAPのメンバーである香取慎吾氏にも及んでいます。香取氏主演のフジテレビ系ドラマ『日本一の最低男※私の家族はニセモノだった』の撮影で、1月中旬に予定されていた東京・有楽町のロケが急遽中止となりました。最終的に町田でロケが行われましたが、エキストラの手配などで現場は混乱したようです。
フジテレビ関係者は、「『フジテレビ』というだけで、街頭インタビューすら敬遠される状況」だと語り、国民からの嫌悪感を指摘しました。好感度が重要なテレビ局にとって、これは致命的な事態です。
ドラマ制作の未来は?
今回の騒動は、フジテレビの企業イメージを大きく損ない、ドラマ制作現場にも深刻な影響を与えています。今後のドラマ制作の行方、そしてフジテレビの信頼回復への道のりは、まだ見通せない状況です。