元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在は鳥越アズーリFM「たかなし亜妖のモザイクストリート」で冠番組を持つなど、メディア出演も積極的に行っている。
今回は前回に引き続き、令和に急増した「立ちんぼ事情」についてお届けする。
なぜ立ちんぼを“買う”のか
東京で噂の公園周辺をふらつき、立ちんぼを買おうとしている人は中高年に多い。立ちんぼの女性いわく、メインの客層は40代以降。声を掛けてくる若者のほとんどは、噂を聞きつけ、興味本位で訪れる冷やかしだそうだ。
店を介さず、個人交渉に抵抗のない買い手は、夜遊びに関しての“ド素人”ではない。それなりにオトナのお店を利用した経験があるか、または出会い系アプリで割り切った遊びをする人ばかりである。もちろん経験が浅い男性も存在するが、決して多くはない。
例外もあれど、わざわざ立ちんぼを選ぶ理由は、主に以下の2つに分けられるだろう。
・店での遊びは飽きたから、新しい刺激がほしい。
・どこかに在籍するキャストより、素人っぽい女性と遊びたい。
ルールに縛られたくないのは客も同じ?
女性もルールに縛られたくないが、それは客も同じらしい。夜のお店にとって「お客様は神様」なのだろうけど、高いお金を払うからといって何をしても許されるわけではない。自由度の高い世界だからキャストによってOK・NGがハッキリと割れ、許せるキャパシティも個人差が出るもの。サービスも一連の流れが決まっているとなれば、客もある程度は相手に合わせ、理解しながら遊ぶのが夜遊びの常識だ。
しかし、この常識を「つまらない」「分かり切った遊びはイヤ」とネガティブに捉える人々がいる。
最初は良くても徐々に新鮮味がないと感じたり、サービスの流れを「プロっぽい」と嫌がるなどして別の刺激を求めてしまうと、危ない方向へと走ってしまう。その結果、行きつく先が立ちんぼになるケースは想像以上に多いのだ。
どう考えてもお店でやり取りした方がぼったくり被害に遭う確率も低く、クオリティの高い女性に出会えると思うのだが、悪い意味で“遊び慣れ”したタイプはギャンブル要素を求めがちになる。
「お店に行くよりも、立ちんぼの方が色々と好き勝手出来るんじゃないか?」と淡い期待を抱くのも買い手の本音。街頭に立つ女性に声をかけ、ルール無用の場所で交渉することをゲーム感覚で楽しむ。ここではスタッフに怒られることも出禁もなく、料金設定もバラバラなのだから、新たな刺激をたっぷりと得られるのだろう。
こうして非公式の個人商店にどんどんハマッていき、好奇の目も気にせず物色を行うユーザーがまた1人誕生する。