LCC事故続発で利用者減少!安全への懸念高まる中、賢い航空券選びとは?

韓国で相次ぐLCC(格安航空会社)の事故を受け、利用者数が減少している。昨年12月のチェジュ航空の事故、そして今月のエアプサンの火災事故と、立て続けに発生したトラブルにより、LCCの安全性を不安視する声が広がっている。本記事では、LCCを取り巻く現状と、安全に航空券を選ぶためのポイントについて解説する。

事故の影響でLCC敬遠の動き

チェジュ航空の事故では「過密運航」と「整備不良」が問題視され、エアプサンの事故機も直前48時間で17回も運航していたことが判明。これらの事実がLCCへの不信感を増幅させている。恋人との済州島旅行を計画していた会社員のキムさん(29歳)は、当初LCCの特価チケットを予約していたが、恋人の不安を考慮し、3倍の価格のアシアナ航空に変更したという。しかし、エアプサンの事故を受け、旅行自体をキャンセルすることも検討しているようだ。

エアプサン火災事故現場調査の様子エアプサン火災事故現場調査の様子

国土交通省のデータによると、主要LCC6社の旅客数は、チェジュ航空事故発生週と比較して減少傾向にある。特にチェジュ航空は26.64%も減少しており、事故の影響が顕著に表れている。エアプサンの事故後もこの傾向は続くと予想され、LCC各社は厳しい状況に立たされている。

学生や若者もLCCを敬遠?

LCCは価格の安さが魅力だが、安全面への懸念から敬遠する若者も増えている。香港旅行を計画していた大学生チェさん(26歳)は、友人の不安から香港のLCCではなく、割高な航空券を予約した。手荷物料金なども別途必要となり、10万円以上多く支出することになったという。

専門家の見解と安全対策

仁荷工業専門大学のイ・フィヨン教授は、「航空整備や乗客安全に関する基準を強化する必要がある」と指摘。エアプサンの事故原因とされる補助バッテリーについても、機内持ち込み規制の対象とするなど、具体的な対策を提案している。また、過去の航空事故の例から、市民の不安は少なくとも半年は続くと予想している。

補助バッテリー補助バッテリー

エアプサンの事故後、SNSでは補助バッテリーの機内持ち込みに関する情報が拡散されている。韓国交通安全公団のウェブサイトでも「補助バッテリー」が検索ランキング1位になるなど、関心の高さが伺える。航空危険物運送基準では、100Wh以下の補助バッテリーは機内持ち込みが可能だが、預け入れは禁止されている。

賢い航空券選びのために

LCCの事故は、航空旅行の安全性を改めて考えさせる機会となった。価格だけでなく、安全性も重視した航空券選びが重要だ。航空会社の安全記録や運航状況、口コミなどを参考に、安心して旅行を楽しめるように情報収集を徹底しよう。 航空会社のウェブサイトや専門サイトなどを活用し、最新の情報を確認することが大切だ。

今後のLCCの動向は?

LCC各社は、今回の事故を教訓に安全対策の強化に取り組む必要がある。信頼回復のためには、透明性の高い情報公開や、乗客とのコミュニケーションも重要となるだろう。LCCの未来は、安全運航への取り組みが鍵を握っていると言えるだろう。